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オオキンケイギクで煮出し染め

5月ごろ、空き地や道路脇などに咲いているコスモスに似た黄色い花、オオキンケイギク。群生しているものを見かけたので、花部分を刈り取ってきて煮出し染めをしてみたメモです。

オオキンケイギク、実は特定外来生物に指定されていて、強靭で在来の野草の生育場所を奪ってしまうことから栽培や移植が禁止、積極的な駆除が勧められています。種になる前に刈り取ってささやかな駆除に協力したということにしておいてくださいませ。

オオキンケイギク

原産地は北アメリカで、現地のdyerさんたちには黄色を染められる花として愛されています。煮出しだけでなく、たたき染めやバンドルダイにも使われて美しい花柄を残すコレオプシスってなんだろう?と思っていたら、オオキンケイギクの仲間で、じゃあ日本ではコンスタントに手に入れられるものではないなぁとがっかりしたものです。

国立環境研究所 侵入生物 DB
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/80490.html

記録

記録といっても相変わらずの目分量星人で色々計っていないので、手順のメモ程度です。なにぶんキッチンにある道具なので、浴比小さくない?とかはご容赦ください。(10リットルの鍋を買おう買おうと迷ってなかなか決断できません・・・)

■染めたもの
家人の着古した首よれよれ綿Tシャツ、約170グラム
洗濯、軽く漂白後、濃染剤カラーアップZB処理
キッチンではかなりの大物なので気合い入れてます!

■お花
摘んできた花の部分のみ、18cm深型のボウルにふわっといっぱい程度。
多分50−60輪くらい

オオキンケイギク

■煮出し
3リットル強の水でゆっくり煮出し、一晩放置、布で濾す。
まだパワーありそうだったので、1リットル程度の水で2回目、3回目を煮出し、合計5リットル程度の染液になる。

■染め
アルミ(焼きミョウバン 5%)中媒染で2回染め。
3リットル強の染液で、1回目は常温から湯気がでる程度まで加温して通して30分、2回目は20分

染めているところ

1回目からびっくりするようなオレンジに。
2回染めた残液にはほとんど色が残っておらず、顔料を作ろうかと思っていたのですが、諦めて廃棄しました。

中媒染(後媒染)にしたのですが、ミョウバン液に結構色が出てしまいました。
若干勿体無い気もするのですが、まあ、そんなのはものともしない染まり具合なので見なかったことにします。

■染めあがり
実は黄色を期待していたのですが、なんていうか、ジャイアンツのオレンジです。
家人は虎党なのにジャビッ党になっちゃいました。ごめん。

写真は、まだ乾いていない洗濯物状態なので、若干濃いめに写っているかもしれません。

オオキンケイギク染め

例によって、フェルトも染めました。
こちらは綿よりも黄味がある鮮やかなオレンジです。
左肩のが綿のTシャツ、薄めの黄色のは、染液を漉した晒しです。オレンジの斑らになっているのは、調理台を拭いたりしたので媒染液がついたのかも。

オオキンケイギク染め

まとめ

思っていたより濃い色に染まって、びっくり満足です。
まだ使っていない染液があるので、他に染めるものが見つからなければ顔料に。
花も少し押し花にもしたので、バンドルダイもやってみようと考えています。
今回は偶然見つけたもので、積極的に手に入らない素材ですが、また機会があれば駆除を兼ねて色遊びに使ってみたいと思います。

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