ただ素直に受け取ればいい

「西川さんはもっと自信を持っていいんだよ。」

仕事を始めて3年目の夏、当時働いていた法律事務所の弁護士に言われた言葉だ。この一言を聞いた時、私は、一瞬、何も考えられなくなった。

なぜなら、生まれて初めて、人から褒められたからだ。そして、同時にホッとした。「あー、褒められたら、素直に喜んでいいんだ」と思えたから。

私はずっと、「褒められたらやりすぎるくらいに謙遜する」ことが当たり前で、なんならそれが美徳だとも思っていた。そして、素直に受け取ることをしてはいけないと思っていたのだ。実際、この時も、弁護士が私の仕事ぶりを褒めたのだけれど、私はいつもどおり謙遜しまくり自らを卑下していた。そんな私をみて、弁護士が発したのがこの一言だった。

この一言で、ガラッと何かが急に変わったわけではない。ただ、この一言でほんの少し雁字搦めになっていた心がラクになった。

今でも謙遜することはある。それでもあの時を思えば、ずっと素直に自分の努力を評価することができるし、誰かに評価された時に「ありがとう」と言うことができる。

そんな人生を変えるきっかけをくれた、Y先生。

本当にありがとうございます。

私はあなたのこの一言に救われた。


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