短歌


通り雨にも喜々として溺れてく水中の恋しか知らぬひと

宛先のわからぬ懺悔を溶かしつつ魚座の女浴槽に消ゆ

薄衣の上から触れて輪郭を確かめる指先が欲しいの

路地裏の壁に文字を刻むように見えないところに傷をつけてよ



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