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市だご探検⚫︎広報ましきより2024/8/22

今日はちょっとした合間の時間に益城町図書館に行きました。司書さんに相談してみると、こんな貴重な資料が。町の広報誌の一番最後のページに、市だごのことが掲載されていました。

下記が写真です。文字起こししてみました。

広報ましき2008年3月号


益城の文化財

本山初市と市だご(木山)

明治22年に木山町村(木山町・宮園村・迫村)が木山町となりおよそ一世紀になります。かつて政治・文化・産美の中心であった木山町も、今日はその面影さえなくなりましたが、昭和30年ごろまでは「上」・「下」・「横」の
3つの町筋に分かれ150以上の商店が軒を重ねており繁盛していました。当時は近郷近在(津森・福田・飯野・広安・河原・戸島)の人々は、“木山に行けば何でも揃う”ということで木山に買い物に来ていました。今でいうと郊外にある大型商業施設に行くような感覚です。
「本山初市」は、買い物客に対する普段のお礼と売上げの向上のため、“市”という形での祭りを企画立案したことから始まったといわれています。その期日は毎年3月初旬の三日間を定めており、木山町中の商店はもとより、町外からの商人や見世物等を招き、アメ売り・植木屋・金物屋そしてサーカス等が小屋を並べて大いに賑わったものでした。近郷の多くの人々は、年に一度の木山初市に大きな希望と喜びを持っていました。またこの初市は各商店にとって、客の獲得と売上げ向上の機会として常連客はもとより一般客に対しても酒食を持ってもてなし、木山町商店の紫栄を願ったものです。

そしてこのもてなしの中から生まれたものが「市だご」です。これは買い物客の人々の評判となり、「木山初市の市だご」として木山初市の名物となったものです。しかし現在では、当時の市だご作りの手法や味を知っている人がほとんどいなくなりました。この「木山初市」と「市だご」を木山町の文化の一つとして大切に残したいものです。

益城町文化財保護委員会

広報ましき2008年3月号

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