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Patanへ #ネパール旅行記 vol.3

2023年8月4日

今日も大きな鈴の音で目が覚めた。どうやら寝室のすぐ外に、お祈りの場所があるみたい。さすがに寝不足過ぎて、もう一度寝ようと目を閉じる。喉は、薬が効いたようでホッとする。

のろのろと起きて、両替をしに銀行へ向かうと「両替は10:30からです」と言われる。後1時間くらい。なんとなく目に止まったカフェで、アボカドトーストとマサラティーを注文して待つことにする。アボカドトーストには卵も乗っていて、美味しかった。なんだかここにいるのが不思議な感じ。ちょっとベトナムのハノイを思い出す。

この薄暗さが落ち着く

宿に戻って身支度をする。あっという間にここを去る日。居心地が良かったな。中庭で、宿のオーナーのアミルさんとお話しする。

彼は実はチベット人なのだそう。両親も共にチベット人なんだけど、中国とのゴタゴタがあった時に、ネパールに越してきたんだって。だから「Amir(アミル)」という、ネパールネームと「Tsering (ツィリン)」というチベタンネームの、2つの名前があるそう。

そしてオーナー夫婦だと思っていたけど、実は結婚していないらしい。「みんなWifeっていうんだけど、付き合ってるだけだから、ちょっとだけ気まづいんだよね。多分、近いうちに結婚するとは思うけど」とのこと。アミルは29歳、彼女は26歳で、お互いまだ若いし、時期が来たらって思っているらしい。いいね!

途中から彼女も加わる(名前を聞きそびれてしまった)。彼女はアーティストで、洋服のデザインをしたり、インテリアのデザインもするそう。なるほど、ここのインテリアは彼女のセンスだったのね。すごく可愛かった。

2人が飼っているウサギのMeloちゃん

一通りお喋りして、そろそろ行くね、と立ち上がると、2人は顔を見合わせて「ちょっと待ってて」という。

すると、赤いチェックのスカーフを持ってきて、首に巻いてくれた。

「Yurikaと話せて楽しかったよ、良い旅を!」

旅立つ人にスカーフを渡す「KHATA(カタ)」と呼ばれるチベットの文化なんだって。 2人の気持ちが嬉しくて泣きそうになる。

たくさんありがとうを伝えて外に出る。やっぱり旅はいいな。旅先の出会いは、また会える可能性は低いと、お互いに分かっているからこそ儚くて純粋だ。素敵な出会いに感謝。

スマホで一緒に撮った
今気づいたけど、自分の写ってる写真これしかないわ

ランチを食べてから、次の都市、Patanを目指すことにする。歩いていると、突然ザーっと雨が降ってきた。慌てて雨宿り。降ったり止んだり。犬も人も、みんな雨宿りしている。でも正直雨が嬉しい。排気ガスと砂埃が落ち着いてくれるし、湿気が喉にも良い。笑

ごはんを食べて、アプリでタクシーを呼ぶ。
しばらく待っていたら、大きな道路の反対側にタクシーが来た。信号もないしすごい交通量だし、絶対渡れないわ、と困っていると、タクシーのおじさんが走ってこっちに来て、手を繋いで一緒に渡ってくれた。優しい。それにしても、なんでこっちの人は渡れるんだろう。しかも走ってきてたよね!凄すぎる。

車窓から見える大きなバナナの花やカサブランカ、夜香木。植物を見ていると、ここが南国なんだとよく分かる。道路の車線は無いようなものらしく、車もバイクも、とにかく隙間に入って、前へ前へと進んでいく。事故にならないのが本当に不思議。前を見てると恐ろしすぎて、なるべく目をそらす。

そして………念願のPatanだ!

パタンの中心地、ダルバール広場

今日からの二泊する宿「Lalit heritage home」へ。
なんと、パタンの中心地のダルバール広場が見渡せる場所にあった。いや、booking.comで予約したから知ってたけど(笑)。でも想像以上のロケーション!

階段を上がって、最上階が私の部屋だった。他に誰もいないみたい。テラスも、階段を上がったルーフトップも、全部貸し切り!最高!ルーフトップには、ハーブやお花の鉢植えがたくさん置いてあった。思わずニコニコしてしまう。タメルにいる時には見えなかった山々が、薄らと見える。

洗濯をして、テラスで休憩をしていると、かわいい猫がやってきた。オーナーに名前を聞くと「ポピ」だって。テラスの床に、バタッと倒れるように寝そべるポピ。かわいい。

暑いよね

それからパタンの街をたくさん歩いた。夕方の帰宅ラッシュが凄かった。人・バイク・車がごっちゃごちゃな上に、みんな買い物もしているから、動きが読めない。サリーを着ている女性たちがあまりにも綺麗で、一着くらい欲しいなと思って当ててみたりしたけど、笑えるくらい似合わなかった。私には鮮やか過ぎる。

景色が良さそうな、ルーフトップのレストランに入る。そういえば今回はまだお酒を飲んでいないわ、と思って、軽そうなカクテルを注文する。ところがこれが結構強かった。あまり酔わない私でも、ちょっと飲んだだけでクラっと来る。

広場では、白いひらひらとした衣装を着た男たちが、楽器と一緒にずーっと踊っている。周りの人も参加して、だんだん輪になってきた。色とりどりの人々と笑い声。なんだか夢みたいでしばらくボーッとしてしまう。

うん、やっぱり体調がよくないんだわ。じゃあ飲むなよって感じだけど。少し熱っぽいような気もする。21時就寝。

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