「霜降」 ガラスと季節の言葉たち
今日は二十四節気の「霜降」
霜が降りる・・・までには、まだしばらくかかりそうだけれど、一昨日良く晴れていたから、お布団を干して冬用のものに替えました。
最近は植物のスケッチをしたり写真を撮ったりしながら、絵付けの構想を練っては試作をしています。
ちょっと次の段階にステップアップしたいなぁ、というのが個展後からずーーーっとあって、もやもや。とにかく手を動かすしかない・・・となりがちだけれど、そしてそれは工芸として、絶対的に正しいんだけど。
私の場合はガラス以外のことを充実させて行くと、自然とガラスの方にもヒントがあったり、インスピレーションがあったりする、というのが最近ようやくわかってきて、視野が狭くならないように気をつけているこの頃です。
日々いろいろ書きたいことはあって、下書きが溜まってきている。写真も全然整理出来てない。なんだか最近はいろいろと滞っている感じだったから、昨日は久しぶりに友達と電話をして、ダラダラと長話をしたらスッキリした。
やっぱり溜めるの、良くない!
ということで!まずは今月の頭に、お友達の稲刈りを手伝わせてもらった時のことを。
いつか、やらなきゃいけないような気さえしていた稲刈りを、ご縁あって手伝わせて貰えることになった。場所は藤沢某所。
そこで私は、稲の根本に生えている草花に目が釘付けになった。
稲穂の足元にこんなに豊かな植生があったとは…!
初めて見る植物も多くて調べてみると、それらが「水田雑草」としてカテゴライズされていることを知った。
「水田雑草」を検索してみると、ほとんどが農家さんに向けた雑草対策としての記事だったけれど、こうやって新しい言葉に出会うのは楽しい。
そこで、今回出会った植物を少しご紹介。
「島露草」
ツユクサ目/ツユクサ科/ツユクサ属
1番の特徴は、やっぱり花びらが3枚あることかな。小ぶりで、とってもかわいい。下の写真は普通の露草。結構違うよね。
実はこの「島露草」は、稲刈りの2週間ほど前に、近所の里山で発見していた。
普通の露草に紛れて咲いている場所があって、でも露草よりも小さいし、色も薄いしな〜と思って調べてみたら「島露草」と判明。
最初に見つけた場所では、もう閉じかけていて、あまりハッキリと見られなかったから、稲穂の下に大量に咲いているのをみて「!!!」と、興奮した。
もともとは沖縄や九州で育つみたいだけれど、気候変動で最近では神奈川県でも見られるようになったとか。
「イボ草」
ツユクサ目/ツユクサ科/イボクサ属
葉っぱが露草に似ていて「なんていう名前なんだろう!?」とワクワクしていたら、まさかの「イボ草」…。
イボに塗ると治るらしいんだけど、なんというか………もっとこう!!良い名前があったでしょ!と昔の人に言いたくなる、残念なお名前。でも花はかわいい。
常盤露草のピンク色バージョンという感じで、見つけた時は嬉しかったな。
「コナギ」
ツユクサ目/ミズアオイ科/ミズアオイ属
こちらも見つけた時は嬉しかった。紫色のリンドウのような花が、稲の根本にチョコっと咲いている。稲穂とのコントラストが美しかった。
稲穂の下にはこんな風に、かわいい小さな花がたくさん咲いているから、最初は踏まないように気をつけつつ、写真をサッと撮ったりしていた。
だけど、だんだん稲刈りが進むにつれ、完全なる肉体労働の気持ちよさと疲れで、途中からは無心で作業をしていました。
今回は稲刈り中だったので、iphoneで撮った適当な写真だけど、次回また見つけたらしっかりと撮りたいな。
稲刈りをしていて不思議だったのは、虫が怖くなかったこと。
私は植物が大好きな割に虫は苦手で、我ながら本当に情けなく悔しいのだけど、もしかしたら近くに田んぼがある環境で育っていたら、虫も大丈夫だったのかもしれないなぁ…と思った。
もしかしたら、だんだん大丈夫になるかもしれない。現に、今の家に住み始めてから、虫に遭遇する率がかなり高くなって、だいぶ克服出来てきたように思う。
虫を克服するのは一生無理!と思っていたから、ちょっと嬉しい。
黒米と露草。本当に美しい風景をたくさん見られました。感謝。
お米を頂くとき、あの風景もまるごと頂くような、豊かな気持ちになれそうです。
記事を読んでいただいてありがとうございます。いただいたサポートは、次のだれかの元へ、気持ちよく循環させていけたらと思っています。