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ラトビアに住むロシア語を話す年金受給者が、ラトビア語の試験を受けさせられようとしている。どうなるのか?

Current Time  3/30/2023の記事の翻訳です。

ラトビアに住むロシアパスポートを持つ人々は、ラトビア語の習得が急務だ。

ロシアによる本格的なウクライナ侵攻が始まった後、ラトビア当局は永住許可証を持つロシア人を含め、国内での滞在規則を厳格化した。彼らの多くは何十年もこの国に住んでいる。ソ連時代からバルトに住んでいるが、ロシア国籍であることを好む定年退職後の人々であることが多い。

これらの人々に対する新たな要件の中には、ラトビア語の技能レベルがA2レベルであることを確認する必要があり、これは2023年9月1日までに行わなければならない事になっている。この日までに試験に合格しなければ、ラトビア当局はこれらの人々の滞在許可を取り消すと脅している。ラトビア当局の試算によると、この新しい要件は、17歳から74歳までの永住許可を持つ約2万人のロシア市民に影響を及ぼすという。

また、語学教育におけるA2レベルは初級レベル(例えば、街中や交通機関、店内で自分のことを説明することはできるが、自由にコミュニケーションをとったり、文献を読んだりすることはできない)とされているが、ロシア語を話す年金生活者が試験に合格するには多くの問題がありそうだ。何しろ、彼らは意図的にラトビア語を習ったことがないのだから、必要なレベルまでゼロから学ぶには約3ヶ月の努力が必要だ。

Current Timeの特派員は、リガにある民間のトレーニングセンターのクラスを訪れ、そこでラトビア語を学ぶ人々に話を聞いた。一見したところ、その内容は非常に単純だ。例えば、レストランで夕方6時に2人分のテーブルを予約する、といった具合だ。

「国内レベルの話し言葉です。レストランで食べ物を注文したり、テーブルを予約したり、お店で買い物をしたりするのは、全て日常の簡単な場面です」とラトビア語教師のイネーゼ・ルジテは言う。- このような場面で何をどう言うかを学ぶのです。」

彼女のグループは週に3回、2時間ずつ練習する。コースは約3ヶ月間続き、その後試験を受け、修了証が授与される。リガには、リガ市議会やその他の自治体が主催する無料のラトビア語講座もあるが、数日で定員になってしまう。有料のグループに登録する方が簡単だ。

机に座っているのはほとんどが50歳以上だ。リュドミラは年金生活者で、ラトビアの永住許可を延長するためにラトビア語のコースが必要だと率直に言う。「私は65歳だから難しいわ。それに、ここには年配の人達もいるのよ!- と彼女は説明する。- 記憶力はもう昔の様にはいきません。ええ、それに以前はかなりのストレスを感じていました。仕事も大変だったし、年齢のこともあったし、記憶するのはかなり難しい。それほど複雑ではないように見えるけど、ずっと知っている初歩的な単語を忘れてしまったり、文章がまとまらなかったりするんです。」

リュドミラさんは、50年前、ソ連時代にラトビアに移住したと語る。そして、ラトビアが独立を回復した後、彼女は非国民のパスポートを受け取った。市民権を取得するには、ラトビア語試験に合格することを含む帰化手続きを受ける必要があった。彼女はラトビア語をこれまで学んだことがなく、話せない。

ラトビアでは近年、ロシア語を話す人の多くが非国民のパスポートに加えてロシアのパスポートを取得している。リュドミラさんも数年前、ロシアの年金を受け取るためにロシアのパスポートを取得をした。彼女は、その理由は純粋に経済的だったと説明する。当時、ロシアの女性の退職年齢は55歳だったが、ラトビアでは62歳だったため、(62歳まで)待たないことに決めたという。

「勿論、年金を受け取るためだけです。(ロシアへの)愛国心があるからと言ういるわけではありません - 歳はとっていくし、お金は常に不足しています。」 と彼女は言う。リュドミラがこの書類(ロシアのパスポートの申請)を作成した時、彼女は、ウクライナで戦争が勃発したことで、ロシアのパスポートが彼女にとって問題の原因になるとは想像していなかった。

ラトビア在住のロシア人が2023年9月までにラトビア語の知識を証明できなかった場合、ラトビアでの永住許可は取り消され、その人には一時滞在許可が与えられ、言語を学ぶのは1年間のみとなる。しかし、当局は既に、語学試験に最初の試験で合格しなかった場合、またはその他の客観的な理由で合格できなかった場合には、12月1日まで再度合格の機会を与えると発表している。ラトビアのマリス・クチンスキス内務大臣は、これに関して「強制送還に至らないことを願っている」と述べた。

「全てがこうなると分かっていたら、2000年代にラトビア語を勉強して帰化していたでしょう!」 - もう一人のコース参加者のタマラは、心のこもった声で言う。彼女の息子と孫はラトビア国籍である。しかし、彼女はリュドミラ同様、元非国民であり、ロシアのパスポートを取得した。

「不愉快で攻撃的ですよね?- と憤る。- 私はラトビアに60年も住んでいます!ここでずっと働いてきたし、48年の労働経験がある。何かうまくいかないと腹が立つわ!」

永住許可を申請する外国人の語学力に関する変更が、昨年8月にラトビア国会で承認された。ラトビア議会は、この変更が国家安全保障の問題に関連していることを隠さなかった。

「ラトビアにいる人が永住許可を持っている場合、その人にとって国語が外国語で理解できないということがあってはならない。だからこそ、A2レベルのラトビア語を知っているという要件が設けられたのです」と、サイマのメンバーで法律委員会の責任者であるアンドレイズ・ユディンスは説明する。- 勿論、きっかけは戦争、ロシアのウクライナ攻撃だった。ラトビアにはそれを正当化する人々がたくさんいることは周知の事実だ。大声でなくとも、台所の会話でロシアのウクライナ侵略を正当化する。そのような人々がいることは確かだ。彼らの中にはロシア国籍の者もいる。彼らはラトビアに永住しているが、統合する気はまったくない。」

「言葉を知っている人は、少なくとも時々使う。しかし、ラトビアに住んでいるにもかかわらず、ラトビア語がまったく理解できず、基本的なことも言えないとしたら、それは正常な状況とは言えません」と彼は説明する。

弁護士で人権活動家のエリザヴェータ・クリヴツォヴァは現在、ラトビア憲法裁判所で移民法の新しい言語要件に異議を唱えようとしている。彼女は、新しい規則を遡及的に導入し、既に滞在許可証を持っている者にも適用するのは間違っていると考えている。

「この法律は遡及的な効力を与えられています。人々は、既に取得した永住許可証を取り上げられているのです。- 永住許可は永続的なものです!永住許可は永続的なもので、取り上げられるのは非常に例外的な場合だけです。」と彼女は説明する。

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