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【夏休みにオススメしたいアニメ】#1 考え事に耽りたい部門

学生はもうすぐ夏休み。「夏を最大限楽しむ」をコンセプトに、夏に関連すし夏休みに見たいアニメ作品をいくつか選出しました!どれも個人的に好きな作品なので、関心のある方はぜひ見てみてください!
今回の記事はわかりやすいように、
・考え事に耽りたい部門
・何かに打ち込みたい部門
・季節を感じる部門
・何も考えなくていい部門
の4つに分けて書きました。気になるものからご覧ください。


【考え事に耽りたい部門】

夏は夜についつい起きてしまう、まとまった時間が増えることが多い、そんな時に考え事に耽るのにおすすめなアニメを2作紹介します。


《1. 聲の形》

映画「聲の形」公式サイトより

大今良時先生の漫画が原作で、京都アニメーションが2016年に公開したアニメ映画です。


あらすじ
”退屈すること”が嫌いな小学6年生の少年、石田将也は、耳の聞こえない転校生、西宮硝子に無邪気な好奇心を持つ。彼女が来て石田は退屈から解放された日々を過ごしたが、とある出来事がきっかけで周囲から孤立してしまう。やがて五年のときを経て、石田が西宮の元を訪れ、別々の場所で高校生として成長した二人は、周囲やお互いと時を過ごしていく。



この作品は、捉え方が様々あります。いじめや先天性障害の乗り越え方を描いている作品とすることもあれば、金曜ロードショーで放送された時には、石田と西宮のラブロマンスとされていました。もちろんそう捉えて作品を見ても得られる教訓はあるのですが、ぜひ見るときは、登場人物一人一人の心情に寄り添ってほしいです。誰もがどこか弱くて、それは視聴者である私たちにも思い当たる節があるものばかりです。石田や西宮が他人を、そして自分を受け入れようと奮闘する過程を味わって、この作品の主題を考えてみてください。

映画では、ピアノの鍵盤を叩く音まで鮮明に入っているほど静かなサウンドトラックや、時の流れやキャラクターの心情を細かく表現する多様な花の描写など、静かな時間こそ画面に情報が詰まっているので、見るたびに新しいものが目に入って感想が変わります。私もおそらく10回は見ているのに受け取るものが変わり続けているので、考えれば考えるほど面白くなっていく作品だと思います。

映画「聲の形」ワンシーンより



《2. よふかしのうた》

アニメ「よふかしのうた」公式サイトより キービジュアル

コトヤマ先生の漫画原作の、ライデンフィルム制作で2022年夏に公開されたアニメです。


あらすじ
とあることがきっかけで女子が苦手になり、なんとなく不登校になった中学2年生、夜守コウが夜の街を歩いていると、謎の美少女吸血鬼・ナズナが現れる。ナズナに夜の楽しさを教えてもらったコウは、ナズナに自分を吸血鬼にしてもらうよう頼み込む。ナズナが言うには、吸血鬼になるためには吸血鬼に恋をすることが必要だという。吸血鬼にしてもらうための彼らの夜ふかしが始まる。



最初こそあらすじを見てナズナとコウのラブコメ展開が始まるのかと思いつつ見始めたアニメでしたが、「夜守コウ」という存在は程よく等身大の中学生で、程よく壊れています(笑)。多感な時期の中学生として、「友情」「愛」「恋人」などの定義を考えていく一方、吸血鬼にしてほしいと突然頼み込む突拍子のなさや、命を狙われていても冷静など、ナチュラルな狂気を見せつけてくるキャラクターです。そんな彼が主人公だからこそ、この作品の哲学的な問いの深みが増していきます。

普通の大人だと危ないと思ってやらないこと、仕方のないことだと諦めていること、境界線を曖昧にしていることというのに、未熟だからこそ正面から向き合えて、その過程で突拍子もない行動をとれることが、夜守コウの一番の魅力であり、それを夜の街と共に美しく描けるのが「よふかしのうた」の魅力です。彼らの過ごす夜の世界は鮮やかで、だからこそ終盤になる程描写されていく、吸血鬼と探偵の織りなす世界の薄暗さのコントラストにまた考えさせられるものがあります。夏から秋にかけた季節感の作品なので、ついつい夜起きてしまうことが増える夏休みの期間などに見てみるのも楽しいと思います!

「よふかしのうた」で主に描かれる明るい夜 (第2話先行カットより)
明るい夜とのコントラストが際立つ、薄暗い夜 (第12話先行カットより)


今回は考え事に耽るアニメを紹介しました!
次のおすすめアニメの記事では、2.何かに打ち込みたい部門 の2作品を紹介します。

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