ネットがなかったら今の自分はない。
インターネットとの最初の出会いは、初めて持った携帯電話のezwebだった。もう、20年近く前になる。
当時、パソコンなんて縁がない環境だったから、それが自分の正真正銘最初のネット。でも、使えば使っただけパケット料金がかかる仕様だったから、はじめのうちは料金がかさむのが怖くて、電話をかける時以外はいちいち携帯の電源を切っていたものだ。
だけどだんだん調子に乗って「このぐらい大丈夫だろう」と携帯でネットを見るようになり、約19年前、「ヘルプバンク(確かそんな名前)」という携帯サイトに入り浸っていた。そこは、そこに集うユーザーがお悩みなどを投稿すると誰かが答えてくれるサイトで、雑談もできる感じで、何人もの人とやりとりをしたがみんな温かかった。
そこで自分は「なーご」というハンドルネームだったが、先輩ユーザーの女性が「なーごちゃん、ミルクコーヒーあげる」と話しかけてくれたことを覚えている。あくまでもサイト上のことで、会ったこともどこの人かも知らないけど、あの場所とあの女性の和やかさは今も思い出す。
結局自分はそのヘルプバンクにはまりすぎて、ひと月のパケット料金が2万円を超えてしまい、確かそれがもとでヘルプバンクに行かないようになった記憶がある。
それからしばらくして、携帯電話のパケットに定額サービスなどが普及してからは、2007年にmixiを始めた。日記を書いたりコミュニティの管理人をしたり、けっこう長く楽しんでいたように思う。
その後も、実は自分はパソコンに縁ができるまでかなり時を要し、ずっとガラケーのネットを使っていた。今はパソコンで仕事をしているが、自分のパソコンを得てそれでネットをするようになったのは2015年からなのだ。
ずっと、パソコンは、自分にとって「諦めること」の象徴だった。
パソコンに触れる機会などなく、買うにはあまりにも高価で途方もないものだったのだ。20代半ばで個人事業主になるまで常に、仕事を探していても「パソコン操作のできる方」という条件を見るたび諦めてきた。
でも、手に入れたら、そこからいろいろなことが変わっていった。趣味の面でも、そして仕事の面でも、パソコンを使えるようになって本当によかったと心底思う。使えるようになるまではものすごくたいへんで、最初はマジで文字通り、一本の指だけでキーを探しながら打っていたものだ。
ちなみに、パソコンを獲得してからも使い慣れたガラケーはなかなか手放せず、ガラケーを解約して格安スマホを契約したのは2018年になってからだった。今でも、スマホよりガラケーの方が使いやすかったのに……と毎日のように感じている(だいぶ慣れたけど)。
いずれにしても、インターネットがなかったら今の自分はいない。自営で文章の仕事ができるのも、同人誌を発行できるのも、すべてはインターネットとパソコンのおかげ。ありがとうネット&おぱそ!!
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