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ヘクサコルド(夏チャレDay18)

台風一過で暑い。あまりの暑さに今日はアイスコーヒーを頼みました。いつも飲み物はホットの私が、ついにアイスを頼みました。美味しい…。コースター(写真)かわいい。

さて、今日はコーチングではなく、歌について。

合唱をやっています、と言うと「ゴスペルですか?」と言われる確率が8割くらいなのだが(相手の脳内にウーピーの姿が透けて見える)、残念ながらゴスペルではなく。あんな風に歌えたらさぞかっこいいよね。憧れます。

ざっくり言うと古い時代の西洋音楽です(theざっくり)。いま所属している合唱団ではじめてグレゴリオ聖歌というものに触れ、こりゃ素敵だなぁと思ってこの数年ほど練習を積んでいます。あとは、そこから少し時代を進めてルネサンスポリフォニーやシュッツ、バッハなども。これらの音楽を素敵に歌うためにもグレゴリオ聖歌の素養が必要となるので、とにかくグレゴリオ聖歌をがんばるのだ。

はじめてグレゴリオ聖歌に取り組んだ時は、楽譜の見た目も、聴こえてくる旋律も、なじみがなかったので「な、なんじゃこれは…」と思いましたが、この時代・地域の音楽をいろんな角度から教えてくださる先生方のおかげで新しい世界の扉が開きました。

で、「教会旋法」と言われるこの時代の音楽をよりよく理解し、歌えるようになるために、前回書いた「ヘクサコルド」を学んでいます。Ut Re Mi Fa Sol Laの6つの音からなる階名システム。

理論的なことはさて置いて(難しくてまだ書けない)、旋法の音楽をドレミではなくUt Re Miで歌ってみると、なんだかしっくり来るこの感じ。ヘクサコルドの世界観でつくられた音楽だから当然と言えば当然なのですが、ドレミの世界しか知らないとへぇ〜ほほぉ〜となってしまう。

で、このヘクサコルドの面白いところは、ドレミと違ってオクターブで循環しないので、Laよりも上の音へ行きたい時や、Utよりも下の音へ行きたい時は、途中で読み替えないといけない。まさに地下鉄の乗り換え!これ「ムタツィオ」と言うのですが、この乗り換えが難しくて面白い。

昔の人は、この乗り換えを覚えるのに「手」を使ったという話を聞いて(指の関節ごとに乗り換えポイントを決めて指で触れながら身体になじませる)、やっぱり昔の人も覚えるの大変だったんじゃーん!とめちゃくちゃ親近感を覚えてしまいました笑。東京に長らく住んでいると地下鉄の乗り換えも慣れてきますが、それと似た感覚ですね。慣れるまでは路線図に頼る(今どきは路線図など見ないのだろうか)。あと、新宿や渋谷はいろんな路線が乗り入れてるから主たる乗り換えポイントではあるけれど、乗り換えのしやすさから言うと、もっと空いてる○○駅のほうが実はスムーズだよねみたいな。旋律の前後関係やかたまりをふまえて適した乗り換えポイントがある、という側面もあったり。

ということで、今年の夏はヘクサコルドに燃えております。ムタツィオが熱い。今月は、現在練習中のバッハ「マタイ受難曲」のコラールにヘクサコルドを振りまくりました。一日1コラールと決めて、一心不乱に全てのコラールの全てのパートに振ってみました。夏休みの宿題はまとめてやる派だった私が毎日コツコツと。なんと画期的なことであろうか。

しかし、バッハはやはりバッハ。乗り換えが難しい&工夫に満ち溢れている。ここからしばらくは最適な乗り換えポイントを探す旅になりそうです。先は長い。Let’s ムタツィオ。

それでは、ごきげんよう!

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