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成人式延期か開催か。「最近の若い人」

 成人式、実施か延期か。どっちが正しいかの判断はできないですけど、度重なる延期や行政による費用の補填には何とも言えない気分になります。お金の問題も家庭・個人によって違うため、補填の制度が悪いわけではないのですが。誰が悪いというわけではなく、元をたどればウイルスのせいでしかないですし。

 いくら19歳・20歳の当事者に参政権があるとはいえ、「ちょっとなぁー・・・なんかなー・・・」ともやもやしました。そんな気分になった大阪
大阪・京都・神戸の成人式状況に関する記事が以下です。

○「最近の若い人」論:人口の割合

 例えばお酒飲まんとか車買わんとか。何かにつけては「最近の若い人はxxしない」「最近の若い人はxxxだ」とか言われるんですけど、そもそもいないですから、あなた(年配者)の前に若い人が。空気や雰囲気で語らないでいただきたい、と思うことが多いです。わたしたち20代って統計局の調査によると9-10%くらいで、つまり10人に一人ぎりぎりいるみたいな状況です。割合に換算しなくても、単純に上の世代の方々の方が人数が多いのも下記サイトからうかがえます(国の統計が正しいかどうかの議論は一旦おいといて)。嗜好の多様化のみならず、個体数がそもそも少ないことを忘れないでほしいと常々思います。若年層の人口流出が激しい地方はより一層顕著。

 こういう数字と実際に流布する言説とを比べたうえで、実際20代後半の当事者からすると、車が好きでしょっちゅう乗り換えまくっている後輩は「車高の低さは知能の低さっ!それ俺!(笑)」とか言いながら派手な車好き好んで乗ってるし、4、5人集まって日本酒2升(+乾杯のビールとか)が空いてしまうような酒好きの友達もいたり、「仕事の関係で一応」とかいって新聞購読していたりする子もいます。

 さらに補足するなら、実際私の知人では車持ちの20代後半~30代(大阪とかそこそこ都会住みなのでインフラの都合ではない。)の人むしろ多いし、世間の「空気言説」とはなれてるな~と感じることは個人的には多いです。「多様性」ということばの先に「車好き3人」「運転鬼下手ペーパー3人」「会社の車のみ運転2人」「友達と遠出するときのみ1人」「免許なし2人」という現実を目の当たりに生きています。だからわたしと世代の離れている方に「最近の若者は云々」という話が始まると(もちろん相手との関係性次第ですが)なんか突然冷めます。

○「若いから」という理由になっていない理由

こういう「若さ」の話でつながるのが以下、業務上の※愚痴です※

「”若いから”パソコンできるよね」「”若いから”体力あるよね」「”若いから”今のうちに経験積んでおいた方がいいよね」

 仕事中のこういうある程度正しさに紛れた”それっぽい”言説は(もちろん状況と人間関係によりますが)時として熟練世代が仕事を押し付けるための理論にすり替えられているがために、社会に必要とされている人びとやその業務・とりくみの評価が低められることがあると感じます。そもそも”若さ”自体が相対的で個人的な評価でしかないから、余計に自由な暴力化すると思います。

 特に若さとITリテラシー、関係ないです。若いからパソコンができるのではなくて、やらざるを得ないから時間と労力をかけていちいちググったり他人に質問したりしてやっているだけです。

 むしろわたしより年下世代だとスマホ/タブレットネイティブでPC使えない子もいます。実際わたし自身も驚いたのが、学生のころ塾のバイト中、担当の女子高生との雑談で「高校のレポートの宿題、パソコンで打つのめっちゃ時間かかるから、スマホからLINEのトークルームに文章打って、パソコンからトークルームにログインしてコピペするねん」という、物心ついたときにはWindows 2000とかmeの世代には衝撃が大きすぎました。4,5年前の出来事です。

○デジタルコミュニケーションへの認識のギャップ

 このデジタルリテラシーについて最近、おそらく私と近い年齢層の共感つのる「年上世代とも年下世代ともネット利用の意識にギャップを感じる」というとtogetter。

 懐かしのニコニコ動画(RC世代)では、コロナではなく顔を隠すためにマスクつけてハンドルネームつけて「踊ってみた」とかがアップされていた時代でした。「おまいらの愛してるで見えない」的なタグ付けと弾幕ゲラゲラ笑いながら見てたし、なんならたしか20時超えると無料会員は締め出されるというくらい(おそらく)回線が細かった時代があったので、好きな動画とにかくタブ開きまくってロードだけしておいて、20時以降にも再生できるように準備したりとかそういう姑息なことをしてネット社会生き抜いてきました

 秀逸なコメント職人とか下品な空耳(おもしろい)とか荒らしとか炎上とかがとにかく有象無象なネット社会見てきたこんな世代だから「ネットに出す(さらす)情報は慎重に選び出さないといけない」「素人でも適当なズルはできる」みたいなのが前提認識があって、だから不用意に人とつながることや、インターネットとの適切な距離感を保ちたいと反射的に思いますし、インターネトは数あるツールのひとつでしかないからそんな絶大なる信頼なんかおいていない。「インスタやれば若者に発信できる、若者とつながれる。」みたいな一部の安直な”おじさん・おばさん”と仕事すると時々うんざりします。オチはたいてい「あなた若いから(インスタ担当)できるでしょう?」「若いからインスタについてはご存知だろうから大丈夫ですよね?」だからなおさら。

 インスタは親指一本で発信できるツールではあり、実際若い世代でも使われているツールでもあるが、その発信の中身はちゃんと企業という姿勢で考えないといけないのをお忘れでは。

 と、高齢化のすすむ地方の中堅中小企業にいるとこういう状況にぶちあたります。対面コミュニケーションやリアルの人間の質感・存在感をもとめるのであれば、情報発信の姿勢もそうあるのが望ましいはずにもかかわらず、上滑りするようなデジタル化で、こうして地方はさらに衰退してしまうのではないかと何とも言えない残念な気持ちになります。


 プリントアウトなんて悪!FAXは諸悪の根源!電話はムダ!とかいうオールドツール廃止議論じゃなくて、なんかもっとフラットに「状況に応じて作業の一部をデジタル化で効率化、相手の残業減らすからこその状況に応じた電話」みたいな、罪悪感も後ろめたさもなく、幅広いツールを使いこなせて円滑に仕事したい。

 「メールだと失礼だから電話の方が」「Faxだとテレワークなので不便では」「Faxの方が事務所の人だれでも見れるから担当者の手間が減るのか」「電話かけると手をとめて迷惑か」「あの人はメールよりChatworkか」「この人はMessengerと社有メール両方か」とか考える事多すぎ。


#成人式 #最近の若い人 #人口 #仕事 #インターネットおばさん #地方中小企業での労働

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