シリコンバレーに旋風を巻き起こすテクノロジー領域の投資家Tiger Global(2/4)

昨日に引き続き、Financail TimesによるTiger Globalの戦略に関する記事をお伝えします。

Targeting ByteDance

Tiger Globalは2001年のドットコムバブル後のタイミングでヘッジファンドとしてスタートしました。
元々はTiger Technologyという名前で、急成長する上場企業へ投資することを目的としており、技術革新とは違った側面のビジネスに対して投資するものでした。
Tiger Globalの創業者の一人であるColemanは、Julian Robertson率いるTiger Managementというヘッジファンドにて最初のキャリアをスタートし、大活躍した人物です。
今年のフォーブスによると、彼の純資産は103億ドルともいわれており、Robertsonの倍以上になります。
Tiger GlobalはこのColeman率いる公開株に投資するヘッジファンドとして知られてきましたが、一方で近年ではScott Sheleifer率いる未公開株への投資ファンドの方が有名になってきています。

Tiger Globalの戦略のカギの一つは、この未公開株へのテックファンドに対し、スタンフォード基金のような支援者に毎年一定の投資をさせていることです。
3月に67億ドルもの資金調達をしましたが、6月までにほぼ投資を終え、また10月には100億ドル規模のファンドの資金調達を始める予定です。

Tiger Globalのマーケティング資料の中で彼らは、世界的に拡大するテック企業のポテンシャルについて強調しています。
また、6月の投資家向けレポートでは、"未公開テック企業の市場は常に過小評価されており、半年前のデータでは3兆ドルといわれていた市場規模が、今や5兆ドルに到達しようとしている"と述べられています。

そして、先に述べた100億ドル規模のファンドの資金は、すべてTikTokの親会社のByteDance社の2%弱の株式を保有する資金にあてられる可能性があるとのことです。
時価総額を4000~4500億と評価し、セカンダリでByteDance社の株式を取得することを考えています。3年で倍の価値になることを信じて。
ちなみにこの評価額は、すでに昨年12月のラウンドでの評価額1800億ドルの倍以上です。

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