お金で買える夢を買ったら神様がオマケをくれた
お金で買える夢は買っておいたほうがいい
この頃そう思う。
10年以上乗り続けていた車を買い替えようかという話になったとき、一生に一度くらい外車に乗りたいなあ、という思いが顔を出した。もう54歳。このタイミングを逃したら、きっとそのチャンスは巡ってこない。
その時私の頭にあったのは、ピンキリのキリのほう。あ、それも外車っていえばいえるね、くらいの。だからオットから「最近Audiもコンパクトカー出してるしね」と言われた時、がばっと起き直った。え?Audi?私がそんなのに乗っていいの???
あれよあれよという間に憧れのAudiオーナーになったが、この話にはさらにオマケがつく。試乗にいったらそこの専務は私の幼馴染だった。中学、高校、予備校と7年間も一緒だったのに、「旧姓〇〇じゃないですか?」と言われるまで全く気付かない程、専務が板についたジェントルマンになっていた、かつての同級生。
ざっと40年だ。この長い長い年月も、話しているうちにひとっ飛び。もう目の前のグレイヘアのおじさんは学生服のあの頃にしか見えない。共通の友人たちもフルネームでスラスラ出てくる。
専務の幼馴染、ということで一番小さな車だったにもかかわらずVIP扱いをしてもらい社員の皆さんまで挨拶していただいた。
「専務って昔、どんな感じでしたか?」
「そりゃあもう勉強もスポーツもできる、人気者でしたよ」
なにしろ私と同じ高校だ、出来るやつだったと言っておかねば、そばで聞いているオットが混乱する(?)
お互い浪人しても第一志望の大学に行けず、それでも何とか同じ町で生きてきた。高校名くくりでFacebookを見れば世界で活躍する同級生もいたりするけれど、結局のところ彼は社内Topにたどり着いているし、わたしも派遣社員ながら好きな車を買えている。
往年の名画「素晴らしき哉人生」のように、人生は思い通りにいかないことばかり。でもだからこそ、叶えられる夢は今のうちに叶えておいたほうがいい、と思う。
人生は素晴らしい
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