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私が働き始めたら「主婦のくせに・・・」と言っていたオットが変わった

子育てが一段落つき、今の会社で働き始めたのは50歳のころ。ほぼ空白の履歴書を見てもひるまなかった会社側に感謝したい。

就職しようと思った理由は、
・家族が学校や会社へ出ていき、帰宅するまで暇だった
・通っていた通訳学校のクラスメートが皆転職を考えていて影響された
・小遣いが欲しかった

とてもイイ歳の大人が言う言葉と思えない。

でもほんと、暇だった。
家族それぞれがそれぞれの場所へ行って何なり刺激をもらって帰ってくるというのに、私は一日口開けてテレビ見てご飯作るだけ。脳みそが解けていきそうだった。
趣味で通っていた通訳の専門学校へ週一行くのが唯一の外出、でもそのほかの日をすべて予習復習に充てるほど暇だったのはクラスで私だけで、皆会社へ行きつつキャリアアップのために深夜勉強して授業に参加していた。授業の合間にそれぞれの仕事の話を聞いているうち、勝手に就活モードになっていき、地方だったのが幸いして、外資系のIT関連で通訳翻訳もどきの職が決まり初給料をもらったときは舞い上がった。

これで欲しいもの気兼ね無く買える。。

それまで人並みに生活はできていたものの、オットの給料で自分のものを買うのはためらわれた。一つ一つはたいしたものじゃなくて、ファッション誌だったり、美容院の専売シャンプーだったり、実家への手土産だったり。外食に行くにしてもお店はオットが決め、メニューも自分はなるべく安いのを。

そうしろと言われたことはないのに、どっかで気兼ねしていた。

今やAmazonで欲しいものを見つけたらボチりまくり、ラックが壊れるほど洋服も買う。美容院では必ずトリートメントやスパをつけ、時々は息子や娘と素敵なカフェへ。

自分のお財布を持つって、なんて自由なんだろう!

でも私が得たもっと大きなものは、オットの変化だったと思う。

結婚当初から、かなりのモラハラだった。

”それはお前などが使っていいボールペンじゃない”
”主婦のくせに熱を出すな”
”自分の意見を言うな”

優しくないことはないけれど、絶句するような言動が多かった。

それが私の就職を境に少しずつ変わっていった。

ある時出かけた先で、私のコートを持ってくれた。何気ない事だっただけにびっくりした。

帰省してきた娘を迎えに駅に行ったとき
「オトーサンが車を降りてきて、トランクに荷物を入れてくれた。いったいどうしたの?」

つまりそんなことでビックリされるようなオトーサンだったのだ。

オットの変化の理由はわからないけれど、この頃は人として対されていると感じる。

社会人だと認めてくれたのかな。

オットも年を取って丸くなったのかな。

働くのはしんどいけど、やっぱよかったかなと思う。





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