『10回の深呼吸法』心理療法ACT入門(番外編)
<高僧さんたちの平静を身に着けるテクニック>
心理療法ACTの大御所ラス・ハリスさんは、著書『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』にて、マインドフル状態に入る方法として、リンポチェさんなど、世界の高僧さんが使っているテクニックを紹介しています。今この場で即実行できるほど容易なエクササイズですので、ぜひ実行し効果を味わってみてはいかがでしょうか?
*****************************************
<10回の深呼吸法>(p85)
■深呼吸を10回、できるだけゆっくりと行ってください
(目を閉じてもOKです。)
■胸郭が上がったり下がったりするのと、空気が肺に出入りするのを感じてみてください。(肺にそっと耳を澄ますように。)
⇒はじめに、空気が入り込んでくるときの感覚に注意を向け観察してください。
・胸が膨らみましたか?
・肩が上がっていますか?
・肺が大きくhakureiましたか?
⇒同様に、空気が出ていくときの感覚に注意を向け観察してください。
・胸がへこみましたか?
・肩が下がりましたか?
・生温かい息が鼻や口から出ていきましたか?
■次は、思考やイメージが生じては消え、生じては消えるのを
まるで、通りを行きかう車を見るようにあるがままに善悪の判断なしに観察してみましょう。
■新しい思考やイメージが現れたら、それらをまるで通り過ぎる車のように軽く認識するだけにとどめ、
呼吸に注力を戻し、また空気が肺に入ったり出たりする感覚に注力してください。
■思考やイメージが湧く度に「ありがとう。」と、自分に語るとさらなる効果が期待されます。
これで、完了です。
個人的には、ネガ感情を生むような思考が大きいときは、かしましく騒音を立てながら車が行き交う車道の脇を歩いている状態から初めて、
落ち着いてきたら、
伊勢神宮に参拝したときに、川を眺めていたことを連想しています。思考の川は絶えず流れていますし、泡沫に落ち葉もあれば小枝も流れていきます。しかし、それらを静かに眺める、というようにしています。
すごくリラックスするのですが、
リラックス効果目的で行うのではない
ということをしっかりと心にとめる必要があると、書籍では再三語られていました。
あくまでも無数に湧き上がる思考に囚われずただ無判断、無頓着に観察する視野を養うことが目的だからとのです。
このテクニックを例えば、1時間ごと、歯を磨くごと、🍴の前ごと、などのお時間に習慣化すると、以下の3つのテクニックが身につきます。(p86)
1.思考に集中せずに、やり過ごす
2.思考に「釣り上げられた」(囚われた)とき、それに気づく
3.意識をひっかけた針を外し、注意を元に戻す(思考やそこから湧く感情に囚われた状態から脱して、注ぐべき対象に注意が向く。)
ここでいう”思考”とは、主に、自己内部でのインナートークであり、例えば、
・「何をしてもゼロにはゼロだ。どうせ、こんなことしても意味がない」
・「あの上司は、必ずだめだしを執拗にしてくるにちがいない、あぁいやだ。」
・「おやつたべたーい🎂」(←なかなかあらがえませ~んw)
などの思考です。もちろん、ネガティブなことだけではなく、ポジティブな思考も生じていると思いますが、双方に距離を置くことが、観察する自己を育てる上で大切であり、目標達成のためにも有用とのことでした。
(観察する自己↓)
10回呼吸法を何度も行うにつれて、
ネガティブな感情を生じさせるような思考にいち早く気づき、
思考にも感情にも囚われないような技術が身についていることに気が付くときがくるかと思います。
まさに、レベルアップの瞬間ですね~💡☆
さらに、進めれば、
・「お前は、なにをやってもだめだ。」
・「こいつは、000といっしょだ。無能だ。」
・「どうせ、また失敗する。」
など、他者からのネガティブな感情を引き起こさせるような言動や態度にも
インナートークとしての思考と同様に距離をとって扱うことができるようになり、
限られたエネルギーを目標達成など人生を豊にする行動に注ぐことができます。
10回呼吸法は数分でできますから、日常に取り入れて効果を実感されてみてはいかがでしょうか~?
*******************************************************☆
☆『雨垂れ、石をも穿つ』☆
本日の名言でした📚
☆*******************************************************
目を通して頂き、ありがとうございました❣
では、またお会いできれば光栄です☕☆彡
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?