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白楽で待ち合わせ。私の髪はだいぶ短くなっていたのだけれど、彼女はすぐに私を見つけてくれた。はるかちゃんは前に着ていたのと同じTシャツだった。商店街が残っていることに驚き、自転車に乗った男の子の絵を指差して面白いと言う。いつでも閉店セールのフィギュア屋さん。透明なケースとビニールに包まれて、店主も奥にいるのだけれど気配だけ。手作りのガチャガチャ。魚屋の匂い。居酒屋の側の古着屋。店は24時までのところも多く、線路を渡ると坂の多い住宅地。そこを独り言を言いながら歩くお爺さんがいて、追い越す。横浜に時折ある、坂から見える夜景を“地球みたい”と言って彼女は写真を撮った。
スピードを遅らせる必要があると彼女は言った。横トリはSNSの動画のような速さで見ることができてしまうのが問題だと。
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