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ウーロンハイハット-liner notes

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ウーロンハイハットの曲についての記事を公開しています。 静岡県浜松拠点に活動中の5人組バンド、ウーロンハイハット。 Twitter: @urnhigh 各種サブスクにて楽曲配信中
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記事一覧

戻(メイ)

ツキオカのライナーノーツ第三弾
『戻』について

この曲は先にもちもちが記事を公開(https://note.com/yurayura00/n/n5ceedb4a05ba)してくれています。こちらも読んでみてね。

今まで私が解説してきた2作は、どちらも明治や大正をイメージした物語調のものでした。

しかし今回紹介する『戻』は現在の歌詞。

特に隠喩とかも用いていないので、

そのままの

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アルコール・ハイウェイ

今バイトから帰ってる時に思ったの。
「あぁ、このまま何処かへ行けたらな」
って。

その時、アルコール・ハイウェイがなんでアルコール・ハイウェイなのかすんなり解ったの。

自転車で家に帰る私を猛スピードで抜かして、あっという間に遠くへ行く車。すごく羨ましかった。
私がこのままいつもと同じ道でいつもの様に家に帰るのは、なんだか予定調和な気がしてすごく嫌だったから。
少しでも遠くへ行けたら、私の知らな

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好色隘路に

ツキオカ2回目のライナーノーツ

私の3つ目の作品、『好色隘路に』について。

歌詞は最後に記載していますので、気になる方は先にスクロールしてください⬇️

こちらの曲は、『待宵草』(ライナーノーツURL:)のその後のお話をイメージしています。

『待宵草』の時点で朽ちてしまったかと思われた遊女は、生きてましたね。

怒りの感情に任せながら「まだ言う?」と言わんばかりに皮肉をぶ

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待宵草

時は大正、舞台は遊郭

貴方が

どこにいるのかも、わからない
だれといるのかも、わからない
次に会えるときも、わからない

待つことしか出来ない、そんな遊女のお話

花弁は、夜を望むように夕刻に、夜明け後に待つ必衰をも恐れずに大きく開く
それは月夜に照らされることで美しさが一層増し、遊女はその姿を自らに重ねる

彼の来ない多くの退屈な時間

何もわからないという不安はついには自分自身

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チャイナタウンから。

男は自分を超える存在を愛せない。男はどうしたって、唯一神になりたい生きものなのだ。そういう意味で、男はみんな宗教だ。

それに男は本質的に情けない生きもので、女は男のどうしようもない情けなさに、愛おしさを感じてしまったその瞬間から足首のあたりに、じょうぶな足枷がついている。

でも、そうなったら女は強いのだ。男の力じゃどうしようもならないくらい強くなるのだ。

女の傲慢は、歌う時だけは絶対に

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チャイナタウン

最もウーロンぽい曲であり、Apple Musicでも配信されているチャイナタウンについて今日は書いてみます。前にTwitterに載せたこともあったね。

端的に言うと、「中国で人身売買に遭ってしまった女の子のうた」
運良く臓器売買にはかけられないんだけど、彼女は売春させられて生活しています。そう言う設定です。
そんな彼女にも想いを寄せる人がいます。だから、「ウォーアイニー、会いに行くから。」と

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監禁

監禁

人は洗脳されやすい生き物だ。されやすいし、洗脳の下で生きていく方がずっと生き易い。誰かの思想の下でソレに導かれて生きていけばいいのだから。自己決定しなくて済むのだから。自分は自分の意思で動いていないという実感すらない。だから、洗脳は最も自然で最も恐ろしい。脱洗脳は人を洗脳するよりも遥かに難しく苦しいものだ。

歌詞

思考が狭窄
承認を羨望
呼吸で応答
恐怖で嘔吐

冷たい浴室に滴る意識
私等居な

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