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欲しかったのはただの日常

海外赴任中の夫が一時帰国して、子供たちを連れて帰省した。

お見送り後、やっとひとりになって、何しようかと思い巡らすけれど、何もしたいことがない。

いろいろやりたいことは思い浮かぶけれど、どれもこれもピンと来ない。

映画、美術館、自然散策、森林浴、温泉、ヨガ、買い物 etc

どれもこれも、1人でゆっくりしてみたいことではあるが、なぜか今は何もいらないなーと感じる。

せっかく1人時間を得たんだから、有意義に過ごしたい!といういつものパターンがむくむくしてくるけど、ううん、今はそういうんじゃないの、と、そっと横にどかす。

なーんにもしないで、ひとりリビングの床に寝転がる。

そうだ、近所にできたっていうパン屋さんに行ってみよう。
ドラッグストアに買い物に行こう。
スーパーに行こう。
好きな野菜をたっぷり使ってご飯を作ろう。

あれれ、こんな普段やってるはずのことばかりしたくなる。

あーそうか。
確かに普段やってることだけど、いつもいつも必ず時間を気にしてるんだ。

早く済ましてお迎えにいかなきゃ。
必要なものだけさっさと買って早くご飯作らなきゃ。
子供と一緒だからあれこれ買えないしもうこれだけでいいや!
◯時までにご飯、◯時にはお風呂、◯時には寝かせなきゃ明日に響くし…

etc

いつもいつも時間に追われ、次にやることを考えながら動き、意識の第一位は子供たちの予定、その次は家のことや仕事の引継ぎ、わたしのことは後回しor意識に登る隙もない。

あーそっか、時間に追われずゆーっくりドラッグストアで商品を選びたいんだー、近所をのんびりお散歩しながら帰りたいんだー、好きなだけパン屋さんに滞在したいんだー

涙が湧いてきた。

そうかそうか、そんなにもじぶんの中にスペースがなくなっていたんだね。

じぶんの中の流れが滞っていることをずっと感じていた。そりゃそうだよね。流れてなければ、アイデアも浮かばないし、やみくもに行動したって、ピンとくるはずがない。

じぶんの中の流れを取り戻して、必要としているものを感じ取って、それをしっかり受け取ってあげる。

それができれば、行動は考える必要もなくやってくる。

じぶんファースト、よーいはじめ。

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