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ヴァイオレット・エヴァーガーデンというアニメを観て第11話〜解説・考察#8〜

私個人が思う神回の11話。その最大の魅力とは?

私が11話を推す理由として、今までのヴァイオレットではありえない行動や言動がこの1話に集約されているからです。

魅力その1
勝手に依頼を受けて、危険地帯のメナス基地に行ったヴァイオレット。

今までのヴァイオレットならば考えられない行動です。
指示がなければ行動しなかったり、ご飯さえ休憩も取らなかったヴァイオレットが、自らの意思で相談もせずに勝手に行動した事がありえない。

冒頭からすでにこの話は今までと違います!
と宣言されたのかのように私は感じました。

魅力その2
エイダンを助けた後の小屋でのやりとり。

ここでのやりとりはなんとなく感じる人はいるかもしれません。
ですが、私はこの時一つ一つが全てが今までのヴァイオレットと全然違うとそう感じていました。

「俺いま熱いよ」と言ったエイダンに対してヴァイオレットが
「体を冷やさない為です」と答えるシーンがあります。

なんて事ない場面に思うかもしれません。
ですが、ヴァイオレットこの一言は、この後どんどん体が冷たくなって正直もう助からないという事を分かっているヴァイオレットの一言だと思うのです。

かなりの戦争を体験してきたヴァイオレットは、エイダンの傷の深さを見ただけでもう助からない事は分かってたと思うんです。
そして今までの経験上から体が冷たくなっていくのを知っていたから、焚き火で体を暖め毛布までかけてあげたと思うんです。

その後すぐにエイダンが、手紙を書きたいと言います。そして、
「もうすぐ死にそうだから」と言います。

この時のヴァイオレットは何も答えません。
表情が微妙に変わるシーンがあります。
もうすでにどうにもならない事を悟っているエイダンに対して何かを思うかのような表情で……

そして手紙を書き始めるヴァイオレット

エイダンの意識が薄れていく中でエイダンがヴァイオレットに、
「俺に触れて」と言います。

この時ヴァイオレットは手を握りますが、この握り方も今まででは本当に考えられないです。
「触れて」という事はただ触れるだけでもいいし、正直機械の腕であるヴァイオレットが触っても人間の温かみはありません。

そしてもうすでに感覚がなくなってきているエイダンに対して触ったところで本人に触られているという感触はきっとありません。

それでも両手でしっかりとエイダンの手を大事そうに触っているヴァイオレットの姿は本当に人間の心を通わせた人間の行動だと感じました。

これも11話ならではのヴァイオレットの行動なんです。
10話で人間になることが出来たヴァイオレットだからこういった行動を取ることが出来たんです。

10話でアンに人形を預けられるシーンがあるのだが、この時のヴァイオレットはどう持てばいいのか分からない!
でもこの子にとっては大事な人形だから大切にはしいないと、といったような感じで両手で持っているシーンがあります。

そのシーンと比べるとこの両手で触っているシーンが如何に違和感があって全然違うシーンだと感じることが出来るかと思います。

「手を握っておりますよ旦那様」と声をかけるシーンもいい。

魅力その3

エイダンの手紙を届けた時のヴァイオレット・エヴァーガーデン。

最後にエイダンの故郷に手紙を届けるシーンがあります。
この時に「ありがとう」と言われてヴァイオレットがハッとするシーンがあります。

そして「息子を返してくれてありがとう」と言われ、幼馴染のマリアからも「ありがとう」と言われて、
思わず泣き出す最後のシーン。

10話では最後まで我慢していたのに我慢が出来なかったヴァイオレット。

4話にてアイリスと列車の移動中に戦争の話になり、ヴァイオレットの腕を見てヴァイオレットにアイリスが謝ります。

この時のヴァイオレットはなんでアイリスが私に謝ってるですか??
と言った感じで全くピンともきてませんでした。

でも11話の最後では「ありがとう」と言われて、どうして出てくる言葉がありがとうなのか。
その「ありがとう」の一言に込めれた想いを感じられるようになったからあの場で泣いてしまったのだと私は思うです。

11話が神回であると感じているのは、ヴァイオレットが人間になれた、そして「愛」を知った直後の話で、今まではありえない言動や行動が多かったから一番体重が乗っている話だなと感じていたんです。

だから11話が一番だと私は思っています。

最後の感想として
あくまで超個人的な感想になります。

11話でエイダンとのやりとりがある中で、エイダン視点になるカットがいくつかあるのですが、目が見えないというかボカした感じにした方がかなりおしゃれだったのではないかな?

と思いながら観ていました。
こういう時ってすでにもう見えないような状況だと思うので、そんなカットでもいいのでは?と思っていました。

エイダンが最後幼馴染のマリアの事を想いながら、想像のシーンで
「キスして」というセリフのシーンがあります。
その後ヴァイオレットがエイダンのおでこにキスをします。

「キスして」って無音でも良かったのでは?
と思うのと何故「キスして」だったのか、
「キスしよう」の方が個人的にはしっくりくる。

それに想像のシーンでもエイダンの方から唇を寄せている感じがします。
だから「キスしよう」の方がしっくりくると思っていました。

エイダンが死ぬ瞬間、窓にシーンが移りダイヤモンダストのような風景が流れながら徐々にぼやけていく。
(エイダンが死んだ瞬間を表していたと思う)

そしてエイダンが目を閉じているシーンへ……
朝になると銃が地面に刺さっているシーンへ

エイダンを埋めたという事なんだろうけども、こんなにエイダンが死にました。と何度も分からなせるような描写をしなくても良かったのではないだろうか?と個人的には思いました。

もしかしたら製作委員会の方から言われたのかもしれませんが……

凝った演出をしようとすると止められるらしいですからね

ですが、11話は私個人としてはヴァイオレットエヴァーガーデンの全話の中で一番好きな話です。
好きというのは、書いてきたように色々凝っているなぁというのが見て取れる場面が多く、見応えが一番ある為にです!

皆さんはどうでしょうか??
何話が一番好きなんでしょうか?

気になります!

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