『ミッション:インポッシブル』最新作の上映会がとんでもないところで行われていた
8月から公開されている『ミッション:インポッシブル フォールアウト』をようやく観た。ファーストデーのTOHO日比谷。字幕IMAX。
脚本穴だらけだし、ずっと説明不足だし、ストーリーの推進力になる「誰が何の為に“それ”をしているのか」もよくわからなくて、正直まったく好きなタイプの映画ではなかった。
なのに、めちゃくちゃ面白かった! 息をつかせぬとはこのことで、途中何度か心臓をおさえるぐらいにハラハラした。
「トム・クルーズ自らプロデューサーになることで、保険の問題で普通はできない、“大スター自らの激しすぎるスタント”を実現している」(意訳。TBSラジオ「たまむすび」町山智浩さん評より)とは聴いていたけど、ここまでやるかっていう……。
「うえええ」「これも?」「このバイク、トムが運転してんの?」「ぶつかるうう」「そんなんも操縦できんのか!」「跳びすぎいいいいい」「それ以上はああああああ」というシーンのオンパレードである。パリの街並みを活かした、必然性のあるアクションも見事だった。
さらに最後の最後、個人的にすごくうれしいシーンがあった。6月に訪れたばかりの、ノルウェーの断崖絶壁プレーケストーレンがクライマックスの舞台になっていたのだ。ノルウェー語で「演説台」を意味するこの一枚岩は、地上600mの長さと、ほぼ正方形の頂上が特徴。カステラが縦になって山の横に直立しているような感じだ。硬いけど。
↑寝転がって手を挙げているのがぼくです。びびって端までは行けず。
確かに映画ばえするので、選ばれたのも納得。トム・クルーズがロケをしたと知っていれば、もうちょっとスパイっぽい写真も撮ったのにと思わずにはいられない。
ちなみにここ、登るまで片道4時間ぐらいかかるし、自力で登るしか行く方法がないのに……ロケ地記念で、この映画の上映会やったらしい。
まさに、ロードショー:インポッシブル。
こういう、「アイデア出しで割と序盤に出るものの、『まあ、おもしろいけどさ(笑)』って言われて消えていく企画」をほんとにやっちゃう人を心から尊敬する。
トム、うれしかったろうなあ。