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お金を借りられるのは銀行だけじゃないよ、だけど...その2

対象者:法人でなかなか銀行からお金を借りられない方

3.お金をなかなか借りられない理由

銀行は日本人の最たるものだと考えています。つまり、「赤信号、みんなで渡れば怖くない、(付け加えると危ない橋は少し後ろで確認しながらわたりたい)」です。

ご存知の通り銀行は「護送船団方式」として画一のルールに基づき、免許に守られながら日本社会全体の発展とともに収益を上げることができた業界です。ですので横並びで判断することを非常に重視してきました。つまり自らリスクをとることは極力避けてきました。
例えば1億円の融資をして、それが貸し倒れすると、1億円の損失となります。これを取り戻すには金利1%なら100億円、金利2%でも50億円を1年間融資して全部償還してもらわないと回収できません(実際、割引率を考慮すると+αが必要ですが)。そのため、貸倒れなく確実に回収する必要があるため、慎重に与信判断をしていくのです。もし、貸倒れしまくると金融庁からの指導はもとよりそもそも預金者が不安がって、取り付け騒ぎになる恐れもあります。

ですので業種が「柔らかい」、事業規模が「小さい」と中々融資の決裁が下りにくいというのはあります。ですので、「粗利率が高い業種、会社です」とか、「固定費負担が軽く、コスト削減策で実はこれくらい利益バッファーがあるんです」とか、「財務内容を見るとほとんど運転資金見合いですよ、しかもこの売掛債権は優良先なので抑えておけばまず問題ないです」等そういった理由の積み重ねでようやく「まぁこれだったら大丈夫だろう」と決裁を下すのです。
業種や事業規模を見るのは勿論ですが銀行が何を見ているか、については次の章で説明します。

4.銀行は「資金使途」「返済原資」が重要です

資金使途とは借りたお金を何に使うの?ということです。
当たり前ですがこの使途が明確でないと銀行はなかなか貸してくれません。資本調達の場合ももちろん必要ではありますがそこまで厳しく見られることはありません。この資金使途がどういう商流からくる資金ギャップを埋めるのかとか、買収資金だとか、そういうことを細かく見ていく必要があるのです。

「返済原資」は資金使途が明確だと分かりやすいです。運転資金であれば、収益で返すというよりも銀行の借入で返すという方が自然ですし、買収資金であれば買収先のキャッシュフローから返してもらうというのが自然です。この2点は当たり前ですが重要なのでお忘れなく。

5.資金使途に応じた調達方法を考えるのがよいです

つまるところ、資金調達に際しては時と場合でうまく使い分けるのがよいかと思います。
基本の流れは「資本調達」⇒「(同時に)制度融資」、あとはファクタリング・ノンバンク・リースバック・クラウドファンディング等も考えつつ銀行へは複数行へ相談してみるのが「吉」です。
お金に困ってる人や会社に対しては足元を見られ、そうでない人や会社はそもそも困ってないので低利でよい提案がきます。当たり前なのですが足元を見られないようにうまく情報操作や借入実績を次の調達のえさにしてもらうと意外と調達できるかもしれません。

非常に取り留めない雑多な文章でしたが、ありがとうございました。

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