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【こぼレビュー】Tales from off-peak city vol.1

作った人:Cosmo-D
遊んだ :PC(Humble trove)

https://store.steampowered.com/app/1129920/Tales_From_OffPeak_City_Vol_1/?l=japanese

 「ウォーキングシミュレータ」の一種といえる。作者独自のテイストの3D空間はめんくらうような表現が多いが、ゲーム部分だけ抜き出せば素直な、フラグでスイッチが変わるという古典的ADVだ。

 このゲームは何が面白いのか。まずはこれを見て欲しい。

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 これはなんの加工もしていない、ゲーム内で撮った「写真」だ。
 カメラを手に入れると写真が撮れる。フィルムはゲーム中で拾えるようになっている。フィルムの選択によって撮れ方が変わる。それがこういうグレースケールだったり、様々なフィルター処理になる。シャッタースピードの調整や焦点を手動で合わせることができる。

 この実在感、すごくない?とはいえ、スタッフロールを見ているとこのカメラ・システムはCosmo-D氏の作ではなく、カメラシステムの開発協力に名前が乗っていることからそういったツールがあった、もしくは開発してもらったものらしい。

 ゲーム内容に触れておくと、ピザ屋の主人は昔有名なサックスプレイヤーだったので、そのサックスを盗むためにピザ屋でバイトをやるというものだ。だが、Cosmo-D氏のゲームはそういう主目的がある、リニアでひとつの道を追うゲームであれど、その実ストーリーなんてほとんどどうでもいい。「心臓抜き」のような世界観(もしくは死後の国感)がある場所に訪れさせられる。というのがポイントだ。

 これは僕のまったくの感想だが、異国に来た、という感触がまずある。プレイヤーがいなくても話をしている登場人物たち、プレイヤーを見つけるとまずわからない話をぶつけてくる。当然のように。
 ストーリーも追っているのか追われているのかわからない。何がしたくてここにいるのか、ただここが自分の居場所でないことだけはわかる。そういう感覚だ。
 これまでのゲームでもCosmo-D氏のそのテイストは強かったが、今作は更にこのカメラ機能ーこのインスタントカメラにはまったくフラグを立てる機能やストーリーの絡みはなく本当にただの「カメラ」としてのみ存在するーによって、よりプレイヤーはゲーム世界への観光客となることができるようになった。

 「ゲームの世界」の表現は数あれど、この独特の異国感は他に味わうことは難しいだろう。没入感ともまた違う感覚だ。そしてゲームが終わったあとに見返す写真もまた素晴らしい思い出になっている。
 なので今回は写真、つまり僕の旅の記録だけ貼って終わりたいと思います。気になったら、旅に出てみてください。

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