【こぼレビュー】わんぱくセブン

作った人:uik
遊んだ:Win95

 わんぱくセブンはノンフィールド短編リアルタイムRPGだ。
 すべてボス戦、つまりボスラッシュのみで構成されており、仲間はなんと7人もいる。
 かなり挑戦的な作品で、実際おもしろいんだからすごい。

 このゲームはコマンドバトルではなく全てポジションで表現されている。
 敵により近くに立つほど近接攻撃等で強い攻撃を打ち出せるし、そのかわり受けるダメージも多くなる。そして一番前のポジションはチキンゲームという特殊状態だ。敵の攻撃をモロ食らいし一撃で吹っ飛ばされる代わりに、そこにいる限り攻撃はせず、経験値だけをもらい続ける特殊な状態になる。ハンターハンターで言うところのシュートがモントゥトゥユピーの攻撃を避け続けることでレベルアップし続けるところですね。
 
 ここでポイントがある。
 わかりやすく言えばいわゆるFFのATB:アクティブタイムバトル、つまりこちらの行動も敵の攻撃も目に見える周期ごとに降ってくるわけだ。
 だが、ボスの周期はかなり緩い。つまり…チキンゲームをぎりぎりまで引っ張って経験値を貯めてはひっこめるというテクニックでレベルを貯めて、ダメージも抑えることができる。
 言ったらこのワンアイデア、戦闘中に経験値を稼ぐ・経験値にはリスクがある、だけだが、これが面白いのなんの。
 敵からの距離が近いほうからチキンゲーム・前衛・後衛・特殊・休憩となっていて、この特殊の位置では7人のキャラそれぞれのユニーク能力がある。そこで、どのキャラからレベルを上げるかという戦略になってくる。この辺はパズルなんだがかなり難易度が高く試行錯誤を要される。そこに味があるわけだね。
 あとは休憩だけは唯一ダメージを受けずに回復が出来る。代わりに、ボスのダメージは均等割りなので、他のキャラクターが受けるダメージが増えるだけになってしまう。つまりチキンゲームにキャラを送るのと同様に、後衛側でも回復しては後衛でダメージを引き取ったりと操作する必要がある。
 RPGとは言ったものの、ほとんど上下上下のマウスアクションゲームだよ。

 短編のゲームとしてパズルとしてまとめられているんだけど、僕はこのシステムにある種の普遍性を感じていて、特に7人もプレイヤーキャラがいるのに情報量がトゥーマッチにならず、何度かプレイするだけでちゃんと扱えた感じがするのがとてもよろしいと思う。
 是非、この方向性というか影響を受けた作品がでないかなと思って15年。ないんだよな~笑

 uikのゲームはこういう、だれも思いつかなかった鋭い、それでいて取り回しのよいアイデアが多くてとっても好きだ。全部の作品を現世代のPCで遊べるようにしてほしいと思っております。

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