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沼田友の [short story]

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5~10分ほどで読み終えられる物語たちです。ちょっとづつ御蔵出ししてゆきます。
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2014年12月の記事一覧

ロボットくんの調査(ちょうさ)[short story]

 鉄製の扉が半開きになっている。
 そこで僕は、自慢のアームでそれをゆっくりと押した。

 扉の先にもまだ道は続いている。剥き出しのまま天井を這うパイプ。鉄の色で染められた殺風景な通路。その狭い中をぐいぐいと進んでゆく。
 途中で障害物があった。転がったままのスパナ。僕はそれを、自慢の小型キャタピラーでゆうゆうと超えてゆく。
 さらに進んでゆく僕。また道は曲がっていて、その先には階段があった。また

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二匹の猫 [short story]

 ここ、インド・ムンバイの港町には、今日も数多くの船が繋留され、波とともにかすかに帆の先を上下させている。
 昼過ぎだからか、既に多くの漁師は海から戻って来ていて、そのてらてらに焼けた肌を露出させながら、港のそこかしこで休んだり、数ルピーしか行き来しないしょっぱい賭博に打ち込んだり、あるいは次の仕事に移動しようとしている。

 それらの中のひとつ。漁船……と呼ぶにはあまりにも寂しいが、その「ボート

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