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小松湯 @神奈川県川崎市

川崎駅からバスで10分程度、徒歩だと約30分。
アクセスは良いとは言えないが川崎のこの辺りのエリアには名湯がたくさんあり、小松湯はその中でもとても好きな銭湯の1つだ。

目の前には小さな公園があり長閑な雰囲気、外観は黒い背景に白字で小松湯の3文字がレトロな感じでとても良い。お風呂の種類の説明がオレンジの文字で書かれた黒色の看板も味があって可愛い。
入り口で小便小僧が出迎えてくれる。


サウナ★★★★☆ ヴィヒタ有り とても好きな香り
水風呂★★★★ 温度計ないが十分冷たい
休憩★★★★ 中に休憩椅子2つと脱衣所にインフィニティチェア有り
おふろの種類★★★★ 街銭湯にしては豊富
雰囲気★★★★ レトロだが綺麗で良い

中に入ってまず番台のおばちゃんの髪がピンクなことにびっくりしたが、話してみるととても良い方で安心した。
脱衣所は昭和な雰囲気だが、1脚だけ流行りのColemanのインフィニティチェアが鎮座しており異色な感じが面白い。

(http://kawasaki1010.com/koten/28.html)

浴室に入ってまず目に入るのは壁一面の熱帯魚のペンキ絵。そんなに広くない浴室だが奥行きがあり壮大な感じ。水族館の水槽みたいでワクワクする。

(http://kawasaki1010.com/koten/28.html)

お風呂はペンキ絵側に集まっており、男性側は向かって右からグリーンの入浴剤の入った寝風呂と座風呂があり、その隣には強烈な電気風呂、ガリウム石温浴泉、薬湯(白乳泉)と並んでいる。
特に電気風呂が有名でマツコのテレビでも取り上げられたことがあるらしい。電気風呂好きとしては入らないわけにはいかない。

だけど楽しみは取っておくとしてまずは寝風呂。
お湯は一貫して熱めで良い。入浴剤のいい匂いと冷たい水枕が気持ち良い。寝風呂ってちゃんと冷たい水枕と冷たくない水枕があって、冷たくないほうが多いのだけど、たまにこんな感じで冷たい水枕があると当たりな感じがして嬉しい。

(http://komatsuyu.com/about.html)

そして電気風呂へ。痛みに鈍感なお尻から少しずつ入るのが電気風呂のセオリー。車を駐車するが如くバックで入ろうとするが、想像以上の衝撃に一瞬動きが止まる。本当にすごい、、。ある程度の電気風呂は経験してきたつもりだけど、体が硬直するほどの電流は初めてだ。これは電気マッサージというより感電と呼ぶべきだと思う。(笑)

(http://komatsuyu.com/about.html)

時間が経つと少しだけ慣れるが、腕が電極に近づいた瞬間にビィィーンと電気が流れ、腕が伸びて曲がらなくなる。油断すると死ぬ気がするのでほどほどにしてサウナに向かう。

サウナはこじんまりとした上下2段で最大6人掛け。遠赤外線ストーブの熱が室内に満遍なく行き渡っており、しっかりと熱い。そしてここは銭湯にしては珍しくヴィヒタの束が2束吊るしてある。
サウナ内はヴィヒタが遠赤ストーブにグリルされ甘く香ばしい匂いで満たされておりとても良い。

(http://kawasaki1010.com/koten/28.html)

右側の壁にはテレビが埋め込まれており、砂時計が置かれている。砂時計一回5分、10分くらい我慢しようと思ったが、8分ですぐ限界が来てそそくさと水風呂に向かった。
水風呂は2人入ればいっぱいくらいのサイズ感。岩穴から水が常に注ぎ込まれておりよく循環している。群青色のタイルに透明の水が映え、清潔感があって良い。
まず水を風呂桶で掬って体の汗を流す。想像以上の冷たさに目が覚める。ここの水風呂はよく冷えている。温度計はないが20度は切っているはずだ。
肩まで浸かると目線の先には熱帯魚のペンキ絵。
左側には岩穴から水が流れる音。
次第に自分が深海にいるのではないかと錯覚しそうになる。

(http://kawasaki1010.com/koten/28.html)

1分半ほど浸かり、水風呂から出て浴室内の休憩椅子に腰を掛ける。ここは休憩も椅子2脚と脱衣所にインフィニティチェアがあり銭湯にしては充実している。特にインフィニティチェアを置いてる施設は珍しい。ヴィヒタと言いチェアと言い、お店の方がいかに良い空間にしようと工夫しているのが分かる。

さて休憩終了。次は電気風呂の隣のガリウム石温浴泉に入ってみる。お湯が流れてくる注ぎ口のところに天然鉱石と思われる石が積まれている。ここから石の成分が流れてくるのだろうか。
心なしか白湯より体があったまってるような気がしてくる。

(http://komatsuyu.com/about.html)

そしてその隣の薬湯に入る。
真っ白のお湯で天然鉱物の粉末と生薬が混ざって入っているとのこと。何となくホットミルクに浸かっているような気がして気持ち良い。

(http://komatsuyu.com/about.html)

そして2セット目のサウナ水風呂を終え、脱衣所のインフィニティチェアに座る。
見える景色は銭湯の脱衣所なのに無重力空間のチェアに座っている感じが何とも不思議な感覚だ。

大満足。その一言だった。入った時間は遅く22時頃だったが、地元のおじさんや若者たちでなかなか盛況しており、ローカルながら根強い人気があることがよく分かる。それも全てお店の方のサウナ室や銭湯内への工夫や努力の賜物なのだろう。
小さいながらもしっかりとこだわりを持った小松湯の存在感に感服。
またすぐ来ます。心の中で呟くと入り口の小便小僧も微笑んでいるような気がした。レトロな看板に見守られながら自転車で帰路についた。

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