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カウンセリングを決めた理由

要はチリツモだったのである。
ドカンと凶悪な一発の爆撃があったわけじゃない。
小石がバラバラと降ってくるようなものだった。
それを二年以上浴びていた。

それは、主には現職のことである。
降る小石の対策を自分なりに様々講じた。
傘のさし方。傘の選び方。
小石を花に変じる方法。
小石をさらに小さくする方法。
降る頻度を減らす方法。
小石を避ける方法。
ダメージを減らす、あるいは迅速に癒す方法。
小石を消し去る方法。
本に習い、人に倣い、時に直接教えてもらった。

どれも素晴らしい効果を発揮したが、時と場合により全く効かない日々もあった。

小石は、説明は容易だがとにかく量が多く、話すのはむしろ大変だった。
話せばアレもコレもと出てくるけれど、相手が気を悪くしてないかと気になってくる。
あまり長くしては申し訳ない、となってくる。
すると、消化不十分のまま、まァ今日のところはこれまで、と自分で切り上げてしまう。

そうすると、ある日ついに小石に耐え切れなくなる。
深夜に一人で床に伏して声上げて泣く。
職場でなるべく人に会わないよう隅でうずくまる。
何を着ても不格好に思えて外に出るのが恥ずかしくなる。
布団から起きれなくなる。
お金を浪費する。
人に苛立ちやすく、キツくあたりやすくなる。

誰かに聞いてもらいたいのに、聞いてもらうのが申し訳ない。(長いし似たようなことばかりだし面白おかしく話す余裕も続かない)
でも一人ではいよいよ荷が重い。2Lのペットボトルを片手に4つずつ、ビニール袋に入れてあえぎあえぎ歩くように足が重いのだ。

もう無理だ、これ以上無理になる前に吐き出さなければ、と思って、少ない知識から、
「メンタル的な話を聞いてもらうなら、カウンセリングだろうか」
と思い、カウンセリングを受けられる場所を探したのであった。

検索すると心療内科やメンタルクリニック、個人カウンセラーさん等たくさん出てきた。
正直げんなりした。めんどくさかった。
余裕のない時に大量を少量に、少量をさらにひとつに絞るのは、途方もない旅に思われた。
なので、読んだ本に紹介されていたところを選んだ。

結果として、それで良かったと思う。今の私が本当にしたいこと・するべきことに気づけた。
こういう時、「もしかしたら、無駄なことって本当にひとつもないのかも」と思う。(本を読まなかったら繋がらなかったご縁だったから)

本当に一歩も動けなくなる前に、一歩を踏み出すのは、しんどいことだけど大事かもしれない。

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