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自転車ならアクセルとブレーキを踏み間違えない

・「茜色に焼かれる」を観ました。めちゃくちゃ泣いた。感動の涙じゃなくて、無力感だったり悔しさだったり、とにかくすっきりしない涙。

・こういう妙にリアルな作品(自分と重ねてしまいそうな)を観ると窒息しそうになる。だから、未だにちょっと思い出しただけとか花束みたいな恋をしたは避けています。なのにこれはみちゃった。

・適度に雑な箇所があってよかった。細部まで丁寧に作り込まれていたら本当に吐いていたかもしれない。

・良い映画なんだと思います。あまりにも嫌な気持ちになった。いろんな感情が渦巻いて、映画に出てくる人も自分もダメな人間だと感じてしまう。

・売られている中でいちばん強力なマウスウォッシュ。外面は良い父親。セリフのない部分の気持ち悪さにゾワっとする。血が出るほど歯や体を洗うんだよね。

・薄ら笑いを浮かべてる人への憎悪。なんでもかんでも(笑)で済まそうとする人への不快感。信用ならない。

・出てくる人は全員、たぶん身近にいるし、知ってる人かもしれないし、でもそれを知らないふりしているだけなような。そこには自分もいるけどいない。

・なんのためか分からないけれどペダルを漕ぐのを止められない。生への後ろめたさはごまかすしかないのか。荷台に乗せるのは心から守りたくてその人のために怒れるくらいの存在がいい。

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