医療ソーシャルワーカー70(エゴ)

 患者さんの支援を行うにあたり、「本人の意向を大切に」と新人の頃から良く指導されてきました。おそらく医療ソーシャルワーカーの倫理綱領にもあるはずです。(何年も目を通していないのですが、たしかそんなようなことが書いてあったはずです・・・。)
 ですが、日々の業務のなかには意向を尊重しても良いのかと思われるケースもあります。
 糖尿病の疾患はあるが、栄養指導に非協力的で「好きなものを食べて死にたい」と主張する方。
 受診や内服もおろそかにして体調を崩し入院するが、退院が近づくと元気になってきて退院後また同じように受診や内服をしない方。
 あきらかにADLが落ちているにも関わらず、介護保険サービス等の支援を受けたがらない方。
 それぞれ自身なりの理由を述べてこちらの提案等は拒否します。
 私の場合ですが「分かりました。好きにしてください。」とは言えません。なぜならそんなことをしたら、主治医や看護師、リハスタッフ、地域包括支援センター、ケアマネ等から何を言われるかわからないからです。
 「なぜ調整しないのか、なぜそのまま退院させたのか。」と後から山のように言われるでしょう。
 本人が希望していないにも関わらず、こちらが本人の為を思って支援することはソーシャルワーカーのエゴかなと感じるケースが続いたので最近凹んでいます。
 その人の健康や大げさに言うと命を守ることを優先するために様々な情報提供をしても意に介さない方々の支援について優秀なソーシャルワーカーさんはどのようになさっているのかお話を聞いてみたいです。

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