「懲りない大賞」2021年10月17日

半分に切られたかぼちゃを百円で買った。
嬉しい。早速煮物にしよう。
かぼちゃを切るのは、命懸けの仕事である。
包丁を握る時、私はいつも自分の指を切ってしまうという妄想に頭が支配されてしまうので、硬いかぼちゃも恐怖の対象だ。
電子レンジで温めれば切りやすくなる、というお役立ち情報を目にしたことがあるが、化学の力を使うのはかぼちゃに対して失礼なのではないか? と、己の力のみを信じて包丁に体重をかける。
そうして普段使わない筋肉を無理やり使い、腕を痛めて作ったかぼちゃの煮物は、努力の甲斐あっていくら食べ続けても飽きないおいしさなのであった。
今年の冬は、かぼちゃの煮物マスターになろう。
きっとその頃には、上腕もすっかり逞しくなっているはずだ。


今日は朝から雨がしとしと降って、ぐんと寒くなったので、ブランケットを出したり、飼っている鳥のヒーターをつけたりした。
今はホットココアを飲みながら、布団をかぶってこれを書いている。
寒いと動けなくなるけれど、年末が一年で一番好きな時期だから、どうしても冬を思ってしまう。
サンタはとっくに来ないのに、プレゼントをもらうワクワクや、浮き足立った街の様子に執着する心がある。
そわそわしているのが、私は案外好きなのかもしれない。


それから今日は、川柳のことを考えていた。
川柳の公募を調べてみると、案外色々とやっているものだ。
こういうのって、なんとなく、作ったときには我ながらなかなか傑作な気がしてしまうから不思議なもの。
高校生のとき、学年みんなで有名なあのお茶の俳句の公募に応募したけれど、私の作品はどれも、賞を取ったことはなかったな。
それを思い出してなお、今回も自分の作品を応募してみては、全部が入賞する気がしてならず、やっぱり受賞作品の発表をそわそわして待つのである。


かや

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?