マタニティブルーズ

マタニティブルーズというのは、
産後3〜5日で症状が現れる軽度のうつ症状。
約3割の女性が経験するともいわれています。マタニティといっても、
産後に発症する人が多いようです。

私もマタニティブルーズ、しっかり来ました。

病院は母子同室でしたが、預けたい時に預けられるシステムでした。
なので出産した日は、ゆっくり寝ようと思いましたが、産後ハイでほぼ眠れず。

迎えた産後2日目、
この日は母が病院に来てくれました。

母と一緒に新生児室に息子を見にいくと、ギャン泣きの息子がいました。

その瞬間、ぶわーっと焦燥感が襲ってきました。
「助産師さん、うちの子泣いてるのに、誰か気づいて」と思いました笑
赤ちゃんは泣くのが仕事だし、
助産師さんも泣いてる赤ちゃんを
ずっと抱いていたら仕事になりません。
わかってるけど、胸がぎゅーとなってしまいました。

疲れと寝不足でボロボロなのに、
新生児室に預けるのが辛くなってしまいました。
ただ、息子を部屋に連れてきても、
頻繁な授乳があるのはもちろん、
ちょっとした声でも気になって眠れないし、
静かなら静かで、息してる?と不安で眠れず。

産後3日目にリフレクソロジーがありましたが、頭の中は息子のことでいっぱい。
疲れと不安感と寝不足で、
リラックスするはずのリフレクソロジーの間も、
こっそり涙が止まりませんでした。

そして、ボロボロのまま、退院。
帰ってからも夜中は息しているのか心配で眠れず。
暑くないかな?おっぱい足りてるかな?
赤ちゃんはほとんど寝ているのに、
気持ちはずっと焦っていて、
1ヶ月の記憶がほとんどありません。

不安なことがたくさんあって、
1ヶ月検診を前に近隣の助産院に電話したときは
嗚咽が出るほどボロ泣きしてしまいました。
「お母さんよく頑張ったね」
「すぐに行けなくてごめんね」
「赤ちゃんは大丈夫?」
見ず知らずの私に温かい言葉をかけていただきました。

そして、自治体がやっている産後ケアを
紹介してもらい、
数日後に助産師さんに来ていただいて、
一つひとつの不安を話したら
少し気持ちが楽になりました。

今考えると、なぜあんなに辛かったんだろうと思いますが、本当に辛かった。
出産の痛みよりも辛かったかもしれません。


生まれたばかりの息子は本当に愛おしくて
さっきまで顔も知らなかったのに、
この子がいない世界を
私はもう生きられないと思いました。

そんな大切な息子は、
まだまだ小さくて、弱々しい。
だから、私が守らないと!と、
急に初めてのお母さんモードになって、
心がバランスを崩したのでしょう。

時間とともに徐々にそのバランスも整って、
産後2ヶ月くらいから、眠れるようにもなりました。

私がよかったのは、
自分がマタニティブルーズだとわかっていたことです。
ほんの少しだけ客観性を持てていた為、
一時的なものではあるけれど、
今は助けが必要だと判断できたのかなと思います。

32歳が知らない助産院に電話して
嗚咽が出るほど泣いてしまいましたが、
今では笑い話です。

あの時に電話に出てくれた助産師さん、
自宅に来てくれた助産師さんには
心から感謝です。

そして、私も誰かの心を少し軽くするような
言葉がかけられるような温かい人間になりたいなと思います。

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