その29 みるべきは根拠
互いの主張が交錯するとき、責めるべきは根拠にある。
ここに気付かされた日。
例えば『タバコは百害あって一理なしだ』。
これに対し『タバコにもメリットはある』とする人が以下を主張したとする。
「喫煙室での喫煙者同士のコミュニケーションは重大な価値だ」
根拠は大手企業幹部の喫煙率を調べたところ、幹部は平社員に比べて○%も喫煙率が高かった。これはタバコを機に喫煙所内でのコミュニケーションが活発に行われ、仕事を円滑に進められるからである。
これに対し、
①コミュが出世に関連する根拠は?
②禁煙者の方が多いのに喫煙者とのみのコミュだけで出世できるのか?
③幹部の禁煙者の割合もないと不公平だ。
極端な主張で反論の余地はありまくりなのだが、ここで気を付けるべきはなぜそういう主張なのかに対して根拠を疑うこと。
コミュニケーションが出世に影響するという主張は、それっぽくてそれっぽくない。眉唾ものではないのか?と疑う。※実際はあるとは思う
そもそもコミュニケーションとはなんなのか?
仕事を円滑にとはどういう意味なのか?
出世をしても喫煙によって死亡率が上がればなんのために出世するのか?
などなど。
逆にこっちが喫煙の反対派ならどういった主張をするのか。
根拠と具体例はなにを示せば良いのか。
この場合だと「健康」をワードに切り込んでいくことになろう。
そういった主張を繰り広げることでお互いの見識が広がるのではないか。
ツッコむべきは根拠で、気を付けないといけないのも根拠。
矛と盾、どちらにも対応できるように準備しておこう。
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