鎌倉殿の感想を書くつもりが気づいたら栗原英雄さんを讃える記事になっていた


あと1話で終わりだなんて信じられない。

この1年、毎週日曜夜に1日も欠かさず追いかけてきた『鎌倉殿の13人』が、ついに最終回を迎える。
夕方17時まで働いていた『真田丸』放送中の頃は、18時からBSで“早丸”、20時からNHK総合で“本丸”、土曜昼からの再放送“再丸”と週に3回見ていた。今は日曜は19時まで働いているのでBSには間に合わない。なのでダッシュで帰宅して20時の本放送と、毎話録画しているので平日の休みの日に録画を何度も楽しんでいる。

大河ドラマは『独眼竜政宗』が大好きだったわたし。両親が大河ドラマを欠かさず見ていたので、わたしも一緒に見ていた。最初の数話を見て、どうもハマりきれなくて見なくなった大河もある。
けれど今年の大河は大当たりだった。


『真田丸』で好きになった役者さんがいる。栗原英雄さん。もともとは劇団四季にいらっしゃった方で、テレビドラマデビューは『真田丸』の真田信尹(幸村の叔父)役。
栗原さんの演技は、ほんのちょっとした手の動きや視線で、その人物の感情の揺れや思いが伝わってくる。

幸村(堺雅人さん)がまだ少年の頃、「叔父上のようになりたい」と言ったシーンがある。信尹は兄である真田昌幸を支え、真田のために裏では汚れ仕事も引き受けていた。叔父の裏の顔を知らない幸村が曇りなきまなこで「叔父上のようになりたい」と言ったとき、栗原さんは堺雅人さんの頭だったか肩だったか、手をぽんと載せるんだけれど、そのときほんの僅かに躊躇した。可愛い甥っ子が、自分を目標にしてくれている嬉しさと、自分がしているような所謂“裏の仕事”を甥っ子にはさせたくない気持ち、そういったのがないまぜになった複雑な心境を、手の動きだけで表現していて、わたしはそのシーンを見たときに「信尹叔父上だ」と思った。本物の叔父上がここにいる、と。

そこからはずっと信尹叔父上を追いかけ続け、Twitterでも信尹叔父上を崇拝するツイートをしていたら、栗原さんご本人からイイネを頂いた。
栗原さん、実はめっちゃエゴサしている。わたし3回くらいイイネもらったし。

『鎌倉殿』では義時を支える大江広元を演じていらっしゃる。顔色ひとつ変えずに御家人を粛清してきたのに今日の放送では「最推し(政子)の演説を目の前で聞き恍惚の表情を浮かべるオタク」みたいな演技がとても良かった。振り幅が広すぎる。

主に舞台で活躍されているけれど、『真田丸』以降、ちょくちょくドラマでもお見かけする。
個人的には戦国大河でまた渋い演技とイケボを見せつけてほしいと思っている。


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