嘴平伊之助のこと

今日は何のテーマで書こうかな。そうだ久しぶりにタロット引いてみるか。

はい、吊るされた男が出ました。
吊るされた男、ね。

私にとっての吊るされた男といえば、嘴平伊之助なんですよ。

どういうことかと言うと、私、もともと鬼滅の刃にはそれほど興味がなかったんです。たまたま夫が深夜に放送されているアニメを観たのが始まり。ちょうど那田蜘蛛山でバチバチ戦っているところでした。

「面白いから観てみ」と言われてタイムシフトで観てみたら、本当に面白くて。そしてその回で木に吊るされて喚いていたのが伊之助だったのです。

なんでこの子は猪の頭を被っているんだろう。

そこから私の「伊之助を知る旅」が始まりました。

アマゾンプライムで1話から観てどハマりし、夫も夫で深夜のアニメを欠かさず観るようになって、気づけばコミックの既刊が本棚に並んでいました。

1話から観て思ったのは、「伊之助最低だな!」
善逸をボッコボコにするところなんて、鬼畜外道すぎてびっくりしました。

その後、炭治郎や善逸、禰󠄀豆子、それに藤の花の家紋の家のおばあさんや蝶屋敷のみんなと関わるうちにどんどん変わっていく伊之助から目が離せなくなり、今に至ります。

猪に育てられ、赤子の頃から弱肉強食の世界で生きてきた伊之助にとって、強さこそが全て。実際、鬼殺隊に入るまでは負け知らずだったんでしょうね。

外の世界を知り、強い奴がうじゃうじゃいる鬼殺隊に入って鬼と戦うようになって挫折を知り。
那田蜘蛛山での戦いでは、炭治郎の戦い方を見て「仲間と協力して敵を倒す」ことを学び、負けたことによって「俺って強くないのかも」と一度心が折れてしまった伊之助。

蝶屋敷での特訓を経て自信を取り戻し、向かった無限列車では「須く平伏し崇め讃えよこの俺を!」と大活躍。炭治郎と共闘して魘夢を倒します。
その後煉獄さんの生き様と死を目の当たりにし、「煉獄さんみたいになれるのかな」と泣いている炭治郎に向かって「弱気なこと言ってんじゃねえ!」と叱咤するのです。「信じると言われたなら、それに応えること以外考えんじゃねえ!」と。
彼自身に言い聞かせているようにも聞こえるこの言葉で、私は号泣しました。劇場版無限列車編、映画館と自宅で20回は観ましたけど、毎回いちばんの泣きポイントです。今も思い出して泣きそう。

炭治郎、善逸、伊之助の3人の中では、しっかり者の炭治郎がいつもみんなを引っ張っていく印象でしたが、伊之助もちゃんと成長していてこんなふうに言えるようになったんだ......と。

無限列車のあと、3人は修行に励み、音柱の宇髄さんと共に遊郭へ。女の子の着物を着せられ、そうはならんやろという変な化粧までされて、完全にギャグパートなのかと思いきや圧倒的美貌でしっかり任務をこなしています。言いつけを守ってちゃんと喋らずにいましたし。

(余談ですが、伊之助を演じている松岡禎丞さん、猪頭を被っている時と素顔の時とで、声の出し方を少し変えているんですよね。無限に聴いていられるくらい好き。)

圧倒的な力の差がある上弦の鬼を相手に「何のために修行してきたんだ」と立ち向かう伊之助。彼の中にもちゃんと煉獄さんの遺志が生きていました。(2番目の泣きポイント)

出会いは最悪だったけれど、ずっとひとりで生きてきた伊之助に初めて仲間と呼べる存在ができて、互いに信頼し合い共に成長していくのを見られるのが嬉しくて、気づけばどっぷりと鬼滅の刃にハマっていました。

あほ可愛い伊之助、最終章あたりは涙なしでは観られませんし、この先のアニメも楽しみです。


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