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高卒賃金大卒賃金

勤続年数別の平均月額給与

大卒と高卒ではどのように月給が推移していくのか、平均給料月額をまとめました。

勤続年数

大卒平均給料月額

高卒平均給料月額

1年目~4年目
大卒 20万2976円
高卒 16万6947円

5年目~9年目
大卒 24万1707円
高卒 20万2720円

10年目~14年目
大卒 28万4319円
高卒 24万405円

15年目~19年目
大卒 33万5094円
高卒 28万2783円

20年目~24年目
大卒 37万695円
高卒 32万8366円

25年目~29年目
大卒 39万2300円
高卒 36万2797円

30年目~34年目
大卒 40万8466円
高卒 37万9793円

35年以上
大卒 42万2639円
高卒 39万5264円

(地方公務員給与の実態を基に筆者作成)

大卒の方が4~5万円ほど高い水準で推移していますが、30年近く勤めると徐々にその差が3万円弱に縮まっています。大卒の方が常に月給は高い傾向にありますが、通算して働く期間は高卒で約41年、大卒は約37年と、高卒の方が4年長いです。総額にはどう影響するのでしょうか。

総額を計算すると以下の金額になります。

大卒 1億4691万2712円🙄

高卒 1億4902万7472円😲

平均給料月給だけをみると総額は高卒が逆転して、211万4760円上回ることがわかります。

ボーナス

次に、ボーナスの総額を計算します。国家公務員のボーナスの2023年の実績は約4.5ヶ月分でした。これをもとに月給を掛けて計算すると以下のようになります。

大卒 5509万2268円

高卒 5588万5304円

ボーナスにおいても、高卒の方が79万3036円高いことがわかります。ではボーナスを踏まえた生涯年収はいくらになるのかみてみましょう。

生涯年収

これまで計算した月給総額にボーナス総額を加え、高卒と大卒の生涯年収を計算すると以下のようになります。

大卒(月給総額)1億4691万2712円+(ボーナス総額)5509万2268円=2億200万4980円

高卒(月給総額)1億4902万7472円 +(ボーナス総額)5588万5304円 =2億491万2776円

公務員の生涯年収は高卒と大卒を比べると、高卒の方が290万7796円高いことがわかりました。時間外勤務や各種手当等は考慮していないため、ベースとなる月給とボーナスの平均額にはなりますが、高卒の方が高くなるというのは意外に感じた人もいるのではないでしょうか。

入職したての頃は大卒との月給差が目立ちますが、徐々に縮まります。さらに月給が上がってからの期間が長いことも生涯年収を引き上げている要因といえるでしょう。

収入面以外の違い

大学に行かず高卒で公務員になるにあたって、収入面以外での大きな違いは、大学の費用がかからないことです。4年制大学の2021年度の授業料と入学金の平均総額は図表2のとおりです。

国立大学

私立大学

大卒 242万5200円
高卒 396万9723円

(国公私立大学の授業料等の推移を基に筆者作成)

大学費用は親が負担する家庭が多いとは思いますが、本人が奨学金を借りるケースなども考えられます。大学生活では、さまざまな活動や授業により将来への選択肢が広がる可能性はありますが、公務員になりたい意志が強いのであれば、生涯年収を考えても金銭面の心配は少ないといえるでしょう。

まとめ

公務員の生涯年収は、高卒と大卒を比べると高卒の方が高くなる可能性が高いことがわかりました。長く勤めるほど年収の差は縮まり、今回の試算の場合、最終的に手にする金額は高卒の方が290万円程度高くなりました。

高卒か大卒かで、仕事内容が大きく変わることも少ないといえます。高卒で公務員になることは早めに職場環境へ慣れることができたり、経験値を多く積むことができたりする点でメリットがあるといえるでしょう。

地方公務員給与の実態
職種別、経験年数別、学歴別職員数及び平均給料月額
(文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移)

2024.2.9.post

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