[QCの基本]テストパラメータとテスト設定について(QCのテストケースの記載方法)
これは2013年11月20日にHPのサイトで公開したブログ記事の転載です。
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テスト管理ツールの基本ということでテストインスタンスについて前回書きましたが,もう一つの重要な概念でテストパラメータとテスト設定について書きたいと思います.
テストケースを作る際,QCでは以下のことを登録します
・テストケースの属性を登録(テスト条件はタイトルに登録し,説明には必要であれば補足内容をかく)
・テストステップの登録(操作内容と期待結果をかく)
この操作の中で事前条件や入力値がいろいろなバリエーションで実施できるので,(これがテストの「厚み」になります)そのバリエーションを登録するのがテストパラメータとテスト設定になります.
テストパラメータはバリエーションを作る際の変数になる部分です.直交表だと因子と呼ぶものが相当します.この画面キャプチャの例で言うと「右辺」と「左辺」がテストパラメータです.
テスト設定はテストパラメータに対する値(直交表だと水準と呼ぶもの)の組み合わせパターンのことです.テストをする際,本例でいうと右辺と左辺に数字を入れるとして,そこに入れる数字のパターンをつくらないといけません.
例えば
P1は右辺に1,左辺に0 P2は右辺に1,左辺に1
といった感じにパターンを作っていきます(このパターンを作るのがテスト設計のキモです.パターンが多いほどテストの厚みがあります)
QCではテストパラメータとテスト設定もテストに登録しておくことができます.
テストパラメータ
テスト設定(コンフィグレーション)
テスト管理ツールはこれらの要素がすべて格納できることが重要になります.テスト実行する際にはクラスとして格納されたこれらの情報をテスト設定ごとにインスタンス化します.この「テスト設定ごとにインスタンス化できる」ことが管理ツールのメリットです.
なぜならテストパラメータと設定は,テストの厚みであるので,繰り返してテストする際に常に全部のパターン(テスト設定)を実行する必要はないかもしれません.
(最初のテストは全部のテスト設定のパターンをテストするでしょう.しかし.動作確認であれば正常系のパターンだけでよいかもしれない,一方強化試験といった検出したバグに合わせてバリエーションを足すといったこともあるかも...といった具合)この強弱を一つのテストケースを作っておくだけで上手く管理ができるのです.
この,テスト要件と操作手順と期待結果とパラメータを分けて管理することは,ツールを使うからこそ現実的な時間内に実現が可能だともいえます.
サポートありがとうございます。これをカテにこれからも頑張ります。