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京都、こわい?

仁平綾さんの『京都はこわくない』という本が出版されて、まだ読んではいないのだけど、こわいってイメージあるのはわかる。

私はずっと京都府民であるけど市民ではない。この中途半端な立ち位置、よそもんやけど、完全によそもんではないところにいるため、京都ではなかなか居心地悪い経験もあって、私の印象ではこわくないとは言えない。完全によそから来ましたのほうが、たぶん優しくしてもらえるんじゃないかなあ。含みのある言い方は全部わかるのもあるかな。

「どこから来はったん?」、「宇治から」、「遠いとこからわざわざ」のやりとりが、毎回うんざりする。確かに京都市の北の方だと遠いけど、京都駅まで電車で20分くらいで着くのに、そんなに遠いか、と。京都市からの距離感、平安時代から変わってないのだ。

さすがに「ぶぶ漬けどうどす」と言われたことはないけど、なんとなく一見さんへの壁を感じることは多々あって、友達と一緒じゃないと行けないお店は何軒かある。「あんた、何しに来たん」って、口にはもちろん出さないけど、視線や仕草で伝わってくるところがある。一度仲良くなってしまえば、あれは何だったんだというくらい壁はない。もちろん、一部のお店の話。

京都の排他性は仕事の場面でも感じることで、入職して顔だけじゃなく、どんな人か覚えてもらうまでの、なかなか大変な扱いもあったりした。電話に出たら、私以外の人の名前を全員挙げて、その人に代わってくださいって言われたり、質問される前に「これを聞いて、あなたにわかるかな?」って聞かれたりすることはしょっちゅう。「わかるかわかりませんけど、とりあえず聞きます」って答えていた。

京都人が何人かまとまると独特の、人を試す雰囲気が生まれている気がする。ダメなことは直接言わず、察することが求められるのもあるかな。個人の感想ではあるけど、似たような体験したことある人、いるんじゃないかなぁ。

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