四十九日経った話

 少し前のことになりますが、四十九日を迎えた頃のお話。

 その間、しばらくエピソードが、書けなくなっていた。父の時もそうだった気がするが、ものすごく溢れんばかりに思い出すことが続くと、急に枯渇してしまったかのように何も思い出せなくなる時がある。

 人間はこうして忘れてゆくのかな?と思う。そしてなんだか寂しくなる。覚えていられないことが。

 そうこうしている間に、四十九日を迎えてしまった。もう49日も経ったのか……まだ49日しか経っていないのか……複雑な気持ちになる。
 あんなに楽しくって、とっても大変だった日々が、懐かしくて愛おしい。もう二度とこの生活を味わうことが出来ないのかと思うと、とても寂しくなる。

 やっぱり、楽しい日々だった。(でも、本当に大変だった)

 ものすごく濃密だったこの二年弱。正直、父と過ごした何十年よりも印象的だ!!父との生活を忘れてしまうくらい、おじいちゃんとの生活ぎ濃密だった。そして、すごく勉強になった。人生のあらゆること……あらゆる感情……

 もちろん父との生活も楽しかったし、いろんな思い出もあるが、こんなに24時間体制で過ごすことはなかったので、やはりおじいちゃんとの生活は私の人生において、ものすごく大切な、そして必要な時間だったのだと思う。

 素敵なプレゼントをありがとう。
 私の人生が豊かになりました。

 今日は2022年8月6日。広島、原爆の日。
 私たち3世代をつなぐ広島という地に祈りを込めて。

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