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中小企業こそ採用ブランディングと情報発信を

こんにちは、佐々木結美です。
今回は人材難の時代、中小企業は今後どの様に採用活動に取り組めば良いのか、について纏めました。

人材難の時代

コロナ禍で転職市場に人が溢れている様な報道もありますが、日本においては実際はすでにコロナ前の売り手市場の状態に近づいてきているエリアもあります。今後はまた年々人材難になってくるでしょう。

リクルートワークスの2019年卒の大学生を対象にした調査によると、

従業員数が300人未満の企業は求人倍率が9.91倍と過去最高の倍率を記録しています。
一方で大企業は0.37倍という結果が出ています。

大企業の認知度の高さや企業規模、給与、福利厚生、立地の良いオフィス、などの企業スペックの高さで中小企業には太刀打ちできない魅力差が生じ、採用力に顕著な差が出ていると考えられます。

このような状況においてどうやったら志望者が集まってくれるのか、経営者の方や人事担当者の方は苦労されていると思います。

そこで、
一度考慮して頂きたいのが採用ブランドです。

採用ブランドと聞くとそれは大企業のものであるとお考えになるかもしれません。

特に中小企業の皆さんは自社にブランドなんて、と思われる方が多いと思います。

しかし、企業のスペックで明確な差が出てしまっている現状では、採用ブランドを必要としているのはむしろ中小企業であると思いませんか。

そもそもブランドとは何か?

ブランドという言葉の語源は家畜を区別する焼き印が語源と言われています。つまり同じカテゴリーの中で、似通った性質のものが並んでいる中で、他と区別を可能にするという機能がブランドの役割です。

自らの事業戦略を顧客接点の段階でも一貫したメッセージとして発信し、顧客は受け取ったメッセージを正しく認識し、理解する事で他と区別ができ、個として認知される=ブランドとして確立されます。

中小企業が最初に取り組むべき採用ブランド戦略

最も重要なことは事業戦略を採用候補者たちに伝わるような情報に仕立てる事です。

また、経営者の思想を言語化する事も必要です、加えて現在働いている社員から会社の魅力をヒアリングして言語化する事も有効です。

そして何より採用候補者への発信において分かりやすいコンセプトを設定し発信できる用に仕立てていきます。

給料などの条件は比較対象にされやすく、競争に勝つ事は至難の業で、それでは良い意味での他社との区別になりません。

むしろ、等身大で良いので分かりやすく事業戦略を軸に情報を発信した方が後々のミスマッチを防ぐといった効果も期待できます。

本当に等身大の情報を届けることで応募が増えるのかと思われるかもしれませんが、目的は応募数の最大化ではありません。

自らの事業戦略を一貫して採用候補者たちに発信することが目的です。

事業戦略を採用候補者に分かりやすく発信することは何よりも優先して行う事と考え発信すべき情報を整理しましょう。

それが採用ブランド戦略の一歩目です。

ターゲティングとペルソナの設定

中小企業はターゲティングに必要な調査を行う時間や予算が無いことが大半だと思われますが、エンゲージメントの高い社員にヒアリングを行いペルソナの元にするだけでも求める人物像がみえてきます。

難しい事は考えず、自分たちの求める人物像を明確化し経営陣や現場社員とのすり合わせを行ったうえでペルソナの設定を行いましょう。

ここで注意したいのはペルソナの設定は応募者数を増やすためのものではないという事です。

求める人物像を明確化する事により採用候補者へ自社の価値を正しく認識してもらうために必要なのです。

そのためヒアリング内容をもとにペルソナに響く情報はどういったものなのかをはっきりさせておきます。

例えば、ペルソナが自己成長の機会を会社へ求めているのであれば、入社することによってどの様な変化が自身に現れるのかをイメージさせないといけません。

また、ペルソナを設定することでターゲットがあまりにも絞られ過ぎていると感じられリスクを感じる方もいらっしゃいますが、むしろ応募者数が減ったとしてもほしい人材が採用できるのであれば、無駄な面談が省けて業務効率の改善につながります。

認知を獲得し母集団を形成する

母集団の形成はどの企業もねらうところですが、そのためにまずは認知されなければなりません。採用候補者に見つけてもらうための活動が必要です。

しかし、認知の獲得と一言で言っても大抵の企業がこのハードルを越えられません

そのためにオンラインとオフラインの活動の双方で働きかけるターゲット層の数を増やしていきます。

SNS・オフラインでのイベント等を組み合わせて継続接触を行う

認知の獲得と並行して応募への温度を上げるための施策も取り組みましょう。

SNSでの情報発信、オフラインでのイベントの開催を組み合わせて、企業が採用候補者たちと継続的な接触を行える環境を構築していきます。

当然、会社ホームページのクオリティを上げる、採用募集ページの内容充実、ニーズに沿った魅力的な求人票の作成も重要です。企業イメージに合わせてオフィスを改装するといった事も効果があります。

しかし、それら全てを行ったとしても認知されなければ採用においては意味がありません。

また、他社も必死になって取り組んでいることです。

その中で存在感を発揮するためには手間をかけてでも母集団の形成を促し継続接触を可能とする情報発信法を構築する事をお勧めします。

採用ブランドは必須の時代

他社との明確な差を持って存在感を示し続ける事で採用ブランドは強固になっていきます。

そのためのアプローチは様々ありますが、どの企業でも根幹は同じです。成果が感じられないと言って直ぐに取組の方針を変更してしまうのは受け取り手の混乱につながりますので、じっくりと形成していくものであることを忘れないで頂きたいと思います。

人材難のいま、求人倍率採用ブランド確立は必須です。是非チャレンジすることをお勧めします。

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