スウェーデン③ ~北極圏のキールナ 『アイスホテル』 ; 犬ぞり(?)体験~
スウェーデン旅行記、最後はキールナについてです。 冬のスウェーデンに行ったなら、寒いけれどやっぱり北極圏のラップランドに行きたい。 オーロラ鑑賞、犬ぞり体験など、冬の北極圏でしかできないことがたくさんあります。 今回は、その中でも前から行ってみたかった『アイスホテル』訪問がハイライト。 これが、このスウェーデン旅行第一の目的だったのです。
アイスホテル(Icehotel)
アイスホテルは、正確にはキールナから15Kmほど離れたユッカスヤルヴィ(Jukkasjärvi)という小さな村にあります。 1989年にオープンした、世界初の、氷と雪のホテル。 とても有名なので、特に旅行に興味がなくてもご存知の方は多いと思います。 アイスホテルと言うと、「氷の部屋に泊まるんだよね、すごく寒いんじゃない?」とおっしゃる方がまたかなり多いのですが、他のホテルと同じように暖かい客室に泊まることができます。
一番上の朝焼けの写真で見られるようにシャレーが点在しており、私達が2泊した客室は下のような感じでした。 大多数の宿泊客は、氷の部屋(アイススイート)には宿泊せず、この普通の客室だけを利用します。 ちなみに、アイスホテルは、最初か最後の1泊だけ氷の部屋に泊まり、残りはこの暖かい部屋に泊まることを推奨しています。 氷の部屋に泊まってみたい方は、ぜひとも泊まってみて下さい。 感想をお聞きしたいです。
この客室にはもう1つ小さなベッドルームがあって、私はそちらを利用。 こぢんまりしたスペースが大好きなんです。 居心地良かった♡ 客室にはミニキッチンがついていて、ダイニングスペースも広めでした。
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では、氷の部屋はどういったものでしょうか。 ワクワク。 そのアイススイートの数々は「Icehotel 365」という建物の中にあり、2016年からは1年中いつでも宿泊することができるようになりました。 アイスホテルの宿泊客は、ここを日中に無料で見学することができます。 外部からも見学者が来ます。 Icehotel 365は、太陽光発電システムによって維持されています。
かわいらしくて気に入ったお部屋。 毎年作り変えられるというスイートは全部で20室近くあるので、他にもいくつかご紹介させていただきますね。
下は、Saunaと名付けられたお部屋(この部屋にはサウナはついていません)。 バスローブやタオルも雪でできています。 バスタブ内に腰掛けてみたり、寝そべってみたり、いろいろ写真を撮ってしまいました。
次は、Teckaraというお部屋。 teckaraは、チリ北部に広がるアタカマ砂漠の言葉で「9」を意味するそう。 この部屋をデザインしたアーティストはチリの出身です。 このスイートには全部で9本の高い柱があるため、この名前がついています。 とっても高い天井が印象的な部屋でした。
次の部屋は、Toybox。 雪でできたバニーは、片耳だけで75Kgあるそう。 デザインした2人がそれぞれのお子さんに捧げたというスイート。 この部屋は、この反対側にもいろいろなかわいいものが置かれていて、とってもメルヘンチック。 オルゴールのようなメロディーも雰囲気出していました。
最後の部屋は、特に私が素敵だと思った、Dancers in the Dark。 スイートのうち9つは、さらにランクが高い「デラックススイート」と呼ばれていて、それらの部屋には暖かいバスルームが備わっているんです。 Dancers in the Darkもそのデラックススイートの1つなのですが、この部屋にはさらにサウナとバスタブも備わっていて、正にIcehotel 365の中でも特別な部屋。 この部屋で流すために新しく作られた音楽がかかっています。
こんなにもいろいろな氷の部屋を見られるなんて、本当に楽しかったです。 ベッドにほんのちょっとだけでも横になってみたかったけれど、それは禁止されているのがちょっぴり残念でしたが…。 やはり泊まるべきだった?
Icehotel 365の入口には、「アイスバー」もあります。 写真左のトナカイの皮が張られた扉の向こうに、アイススイートの数々があります。
アイスバーで飲み物をいただくこともできるのですが、寒いし(笑)、見学するだけにしました。 もちろんグラスは氷でできていますよ。
バーのソファーは下のように整えられていて、おしゃれです。 トナカイの皮は本当に使えますね。 私も1枚買ってきてしまいました。
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アイスホテルでの食事は、レストラン棟でいただきます。 これで朝の9時くらい。 この時期、明るいのは1日のうち4時間くらいです。 北国らしい温かさと、北欧らしいおしゃれさが混ざった感じの内装で、落ち着きます。
朝食はビュッフェ形式で、楽しめました。 パンのコーナーは、下のような感じで、これ以外にも温かいもの、冷たいもの、いろいろあります。
上の写真の左端にある大きなチョコクロワッサンが大人気でした。
私もこれが大好きで、毎朝2つずつ食べてしまいました。 焼きたてのものは特においしかったです! バターたっぷりというわけではないのですが、外はパリッと、中はしっとりして、とても美味。 チョコもたっぷり。
このスウェーデン風パンケーキも、モッチリしていて良かった。 それから、ここもコーヒーがやっぱりおいしいです。
アイスホテルへの滞在、一生の思い出に残る体験でした。 アイススイートの見学は、どなたでもきっと、2度とない素晴らしい経験になります。 なお、アイスホテルでは、きれいな防寒着(オーバーオール、ブーツなど)を宿泊客には無料で貸してくれるのもありがたいです。
客室は新しめで清潔感はあるものの、実は非常に快適というわけではないので(特にバスルームのシャワースペースは大変簡素ですし、下水?のにおいが多少気になりました。 ゴメンなさい。)、キールナの他のホテルに泊まって、Icehotel 365を見学に来るという選択も、アリではないかと思います。 ただ、氷の部屋ではなくても、「アイスホテルに泊まった」と言えるという価値はありますし、せっかくなので泊まるのが良いのではないでしょうか。
アイスホテルの公式HPはコチラです
犬ぞり(?)体験
今回、キールナで、ずっとやってみたかった犬ぞり(?)を初体験しました。 ?とついているのは、体験したのが「ATV犬ぞり」だったからです。 犬ぞりツアーを主催している会社から日本出発の前日に連絡があり、「雪がまだ思うように積もっておらず、そりがスライドできないので、代わりにATV犬ぞりでもいいですか」とのことでした。 ATVというのは4輪のバギーのことで、このバギーの前に、通常の犬ぞりのように犬を10頭走らせて、犬ぞり気分を味わうというものでした。 確かに上のアイスホテルも本格的なシーズン入りは12月からですし、私が訪れた11月下旬は雪が積もるかどうか微妙な時期だったので、仕方ないですね。
この写真だけ見ると、普通の犬ぞりと変わらないのですが、私はお姉さんが運転するATVに乗っています。 とっても楽しかったです! でも、犬たちは最初は嬉しそうだったけれど、大変かも。 ATVは自力で動いているので、犬の負担は通常の犬ぞりより軽いはず(?)なのだけど、それでも40分ほど走って帰ってきた時には、みんなハアハア言って苦しそうでした。 お疲れ様でした。 この会社では、キールナの空港とホテル間の犬ぞり送迎なども主催しているので、また機会があったらそれをやってみたいな。
ここでは60頭強の犬を飼っています。 いろいろな犬と遊びました!
この子は特に美形でした♡ 目の色が左右違っていて、右はブルーなんです。 デヴィッド・ボウイみたいですね。 みんな元気が良くて、なかなか上手く写ってくれなくて。 本当はブルーの目も写したかったのだけど。
ここは、皆さんとっても親切で、犬にハーネスをつける体験をしているところや、犬と遊んでいるところの写真をたくさん撮ってくれるのですが、50枚以上の中でも、ちゃんと写っているものがほとんどなくて・・(しかも、カメラの電池がそれで切れてしまい、上の犬ぞり写真はスマホで撮りました)。 犬がよく動くので、やっぱり難しいんですね。 でも、せっかくなので、1枚だけ自分入り写真を恥ずかしながらUPします。 防寒着もこの犬ぞり施設で貸してくれるので、どんな感じか参考にされて下さい。 今回、帽子、手袋、上半身をレンタル(ツアー代に込み)し、下半身は自前です。
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オーロラツアーにも1晩参加しました。 ホテルで防寒着一式を借りて、万全の体制で参加。 ツアーはルクセンブルグに住んでいるというポルトガル人の女の子も一緒でした。 ガイドさんも女性で、サーメの方。 サーメとはラップランドに住んでいる原住民のことです。 天候に恵まれない日でしたが、ベストなスポットを探して車を走らせて下さいました。
オーロラを見に行くのは、2014年末のカナダ以来6年ぶりでした。 あの時はビギナーズラック(?)ですぐ見られたけれど、今回はチャンスが1晩だけだったこともあり、オーロラは拝めませんでした。 (通常、オーロラを確実に見るためには、3晩が必要と言われています)
今回、オーロラ小屋のようなところで待機するわけではなく、終始外待ちだったので、寒さがやや身に染みましたが、途中ではこんな即席の暖炉を囲んで談笑したりしました。 ガイドさんが持参したトナカイの皮が、ここでも活躍。 彼女がここで紅茶を淹れてくれて、とってもおいしかった。 また、トナカイの放牧(食用)の話や、サーメ文化の話などをいろいろ聞くことができて、オーロラは見られなかったのに、大満足して帰ってきました。
いよいよスウェーデン旅行も終わりです。 楽しかったな。
キールナを後にします。 ちなみに、この旅行では、JAL、フィンランド航空、スカンジナビア航空、エールフランス航空に乗ったけれど、全体的に一番良かったと私が思ったのは、フィンランド航空でした。 フィンランド航空は、テキパキ感、サービスの温かさ、おしゃれさなど、良い点ばかりが印象に残りました。 JALは今回機内サービスは良かったのですが、地上サービスとラウンジがひどめで、ちょっぴり残念でした。
スウェーデンと言うと、皆さんは何を思い浮かべますか? IKEA? バイキング? ノーベル賞? 私は、幼い頃に大好きだったリンドグレーンの児童書「やかまし村の子どもたち」がまず思い浮かびます。 この本は、本当に好きで何度読み返したか分かりません。(なお、同じ作者の「長くつ下のピッピ」はあんまり好きじゃなかった 笑) どんな村なのだろうと子供の頭で想像を膨らませていたその舞台は、スウェーデン南部のBullerbynというところなのですが、今回は行かれなかったので、いつか行ってみたいなあ。
コロナでなかなか海外旅行へも行きづらい日々が続いていますね。 そんな中でこんなちょっと現実的でない旅行記を投稿してしまい、良い気持ちをしない方がいらっしゃったら、申し訳ありません。 早く自由な渡航ができる日が来るよう、祈っています。
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