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6月議会 一般質問① <継続質問>不登校問題に対する予防対策について

こんにちは

高槻市議会議員の西村ゆみです。

3月議会に質問しました、不登校問題に対する予防対策について、継続質問致しました

不登校問題に対する予防対策について

<私の質問>

3月議会にて、不登校を発生させないための取り組みについて質問をしました。それは、不登校になるまでの期間、子供がSOSを出している間に気づき、予防の対策を行うことが必要だと考えたからです。その際、高槻市では平成28年、29年度に不登校を発生させない、魅力的な学校づくりにおける取り組みを行ったと答弁を頂きました。

この答弁を受け、3月議会終了後から「不登校を発生させない魅力的な学校づくり」とは何か?をずっと考えてきました。

そもそも「不登校を発生させない魅力ある学校」とは何でしょうか?

魅力的な学校とは何か?

大きく2つの側面があると考えます。

1つ目は、子供たちの学習環境を支えるインフラ面、2つめ目は、子供たちが安心して学校に通ることができる心理面に分けられると思います。

前者の学習環境を支えるインフラ面の取り組みに関して、高槻市はこれまで校舎改修、校舎エレベーター設置、トイレの整備、空調の設置、ブロック塀の撤去など、勉強できる環境を整えてきました。

では一方で、後者の心理面でのサポートはどうでしょうか?

現在、先生の仕事は、学習指導要領に基づく授業の網羅、ICT機器の利活用、宿題のチェック、いじめ・不登校の生徒指導上の課題への対応、貧困虐待などの課題を抱えた家庭への対応、特別な支援を必要とする児童生徒への対応、学年全体、学校にて情報共有することなど多岐に渡ります。

先生たちの業務は増える一方です。

これは現在、社会問題になっています。

そのような中で、先生たちが子供たちとのコミュニケーションをとる時間は充分にあると言えるのでしょうか?

子供たちの心理面、こどものSOSを見逃さないためには、常日頃から一番身近で接している先生が子どもの表情や言動を見守る必要があると思います。

やるべき業務量の多さに子供を見る心の余裕と時間が充分にあると言えると私は思いません。

昭和57年生まれの私の小学生の頃の記憶では、先生は昼休みに必ずいました。

「先生遊ぼう」と言ったら絶対一緒に遊んでくれた記憶があります。

今はどうでしょうか?

今回の議会に向けて、小中学校に通う保護者の皆さん100名近くにアンケートをとりました。

そこで、お昼休みに先生は教室にいますか?の質問に対し、皆様の答えは

先生がいる→65パーセント
先生はいない→35パーセント

「先生はいる」と答えた方のほうが多かったですが、次の質問である、「授業以外で先生と話をする時間は何分ですか?」の質問に対し

5分→59%
10分→29%
20分→12%

と、たった5分が6割を占めています。

現在、高槻市では教員の働き方改革として水曜日に一斉退行日、夏休み学校閉庁日を設ける、18時以降電話を自動音声にするなどを実施していると事前にお聞きしました。

しかしながら、それだけでは本来の業務である仕事は減っていません。業務量が減っていない状況では先生の本来の仕事である子供たちとコミュニケーションをとることや、子供の表情や言動の変化に気づくことは難しいのではないでしょうか?

高槻市が現在、チーム学校を合言葉に,教職員が心理や福祉などの専門家や関係機関,地域と連携し,課題解決に向けて取り組まれています。スクールソーシャルワーカーも3人増員し、不登校等支援員を増やし未然防止に取り組もうとされていることは評価しますが、現在それを上回る勢いで不登校が増えています。

私はもっと根本的に防げる取り組む必要こそ、不登校を発生させない魅力的な学校づくりにつながると考えます。

そこで質問です。

もっと本来の仕事である先生が子供と接する時間を増やすために学校が組織として取り組むべき働き方改革について教えて下さい

<市の答弁>

本市では、これまでも、一斉退校日や学校閉庁日の設定、自動応答電話や校務支援システムの導入、給食費の公会計化、部活動ガイドラインに則った活動時間の設定等により、教員の負担軽減や業務の効率化を進め、時間外在校時間の削減を図ってまいりました。 各学校においては、教員の時間管理意識を高めるともに、校務分掌の見直しや会議の精選など、組織体制の充実に努めています。また、コミュニティ・スクールの仕組みを活用するなど、保護者や地域の方の理解や協力を得ながら取組を進めることも必要であると考えています。 これらの取組を通して、教員が児童生徒と接する時間を確保することも大切ですが、すべての児童生徒にとってわかりやすい授業づくりや、異年齢交流や子どもが主体となる委員会活動を通して、児童生徒の自己有用感を高めるなど、学習指導と生徒指導の充実を図ることが、不登校を未然に防止することにつながると考えています。

<私の質問2回目>

では、自動応答電話や校務支援システムの導入、給食費の公会計化、部活動ガイドラインに則った活動時間の設定等により、教員の負担軽減や業務の効率化を進め、時間外在校時間の削減を図ってきたことで、担任の先生の負担はどれくらい改善されたのでしょうか?

<市の答弁>

担任教員の負担がどれくらい改善されたかについてですが、担任教員のみのデータはありませんが、通年での時間外在校時間の集計を始めた平成29年度は、管理職を除く一般職の時間外在校時間は、小学校全校平均で月30時間55分、中学校全校平均で月58時間10分であったのが、令和4年度は、小学校全校平均で月25時間55分、中学校全校平均で月53時間9分となっており、時間外在校時間の縮減が図られております。

<私 最後の意見・要望>

今回、高槻市にて教員の働き方改革を実行している事は分かりました。
しかしながら対策を講じたにも関わらず、残業が5時間しか減っていないのであれば、この制度が十分に周知徹底されていると言えないのではないでしょうか?

私は、学校の先生がもっと子供と向き合う時間を増やすために

「こどもと向き合う先生にしかできない仕事」と「チーム体制を組むことでほかの人がサポートできる仕事」の切り分けを組織として考えていきませんか?

現場の先生は目の前の仕事をこなすのに日々精一杯だと思います。
本来の仕事である学習指導と生徒指導に加え、支援が必要なお子様への障害理解、保護者との信頼関係構築による長期の対話など、一般企業に例えると、総務、企画、営業、カスタマーサービスすべてを一人で抱え込んで毎日仕事に取り組まれているような状態です。

「こどもと向き合う先生にしかできない仕事」を決めて業務の切り分けをしていきませんか?

では先生にしかできない仕事とは何でしょうか?

それは、安全な環境にて子供たちに失敗経験をたくさんさせ、次にどうしたら転ばなくなるのか?体験そのものを学びに変えていく授業を行うことだと私は考えます。

子供たちにとって学校の先生とは、人生を変える存在です。

本が大好きな子供が先生から「難しい本を読んでるんだね」と気にかけてもらえたことがすごく嬉しい。

授業中にみんなの前で発表した内容をいつも先生が「それは面白い」と聞いてくれたことがすごく嬉しい。

どれだけ小さな出来事も小さな社会の中で褒められた子は自己肯定感がつきます。

この仕事は先生にしかできません。

そのためにも本来あるべき授業に専念する環境を整える事が求められると私は思います。

ではどうしたら先生の本来やるべき仕事ができるようになるのでしょうか?

私は、教員の業務を支える学習補助員の存在が必要であると考えています。

現在、文部科学省から学校における働き方改革に関する緊急対策として、学校の業務であるが、「必ずしも教師が担う必要のない業務」と「教師の業務だが負担軽減が可能な業務」として事例が提示されています。
その中の、負担軽減の業務の項目に、給食時の対応、授業準備、学習評価や成績処理、行事の準備・運営、進路指導、支援が必要な児童生徒・家庭への対応などと記載がありました。

例えば、生徒の成績管理は非常に労力がかかると思います。宿題やテストの丸付け、必要な資料の準備など、教員以外の方でもできる業務を学習補助員の方々に任せていきませんか?

不登校問題は待ったなしで毎日発生している喫緊の課題です。

「こどもと向き合う先生にしかできない仕事」と「チーム体制を組むことでほかの人がサポートできる仕事」の切り分けを組織として、市としてこの点を考えていただき、もっと子供たちを見る体制を整えて頂きたいことをお願いしまして1問目を終わります。

次回9月でも今回を踏まえて一般質問をしていきます

ご意見やご質問等ありましたら公式ラインよりぜひお問い合わせください


西村ゆみ 公式ライン

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