見出し画像

「センター試験の受験料が払えなければそもそも受験ができない」

 困窮家庭の子どもが大学進学をする際に、大きな壁は大学の入学金や授業料であることは間違いありません。しかし現実には、その前にもう1枚、大きな壁があります。受験勉強に、受験料に多額のお金がかかる ということです。

 2020年度、みなさまからのご寄付を集めて、困窮子育て家庭の高3生、高2生に「受験勉強のために使うお金」として5万円、3万円の現金給付を、キッズドアの姉妹団体である認定NPO法人キッズドア基金より実施しました。大学生のための奨学金はいろいろありますが、受験のために使える奨学金はありません。受験料や、参考書や問題集、模擬試験代などが払えない受験生がたくさん出てしまうことを危惧して実施したものです。
皆様のご支援をいただき、高校3年生284人、高校2年生270人に給付金を支給しました。昨年秋に給付をしたご家庭からは「今日無事に受け取りました。センター試験の受験料を明日までに収めなければならなかったので、これで収められます。ありがとうございます。」そんな声もいただきました。

そして、3月に、奨学金を受け取った高校生や保護者に、大学受験ができたかどうか、奨学金が役に立ったのか、何に使ったのか?などのアンケートを実施しました。

「(このお金があったから)勉強できない、から 勉強できるになって、大学に進学することができた」
「奨学金でセンター試験の受験料を払えたから受験ができた」など皆様のご寄付が、確実に子どもたちの役に立っていることがわかりました。

一方、やむなく浪人になってしまう生徒からは「センター試験の受験料がなければ受験もできない」などすでに不安を訴える声が届いています。コロナの影響が長引く中、2021年の大学受験生も、受験ができるかどうか、の瀬戸際にいます。

アンケートから浮かび上がってきたのは、本当に厳しいご家庭の様子と、その中で、志望校を変えたり、受験する学校を減らしたり、色々と悔しい思いをしながら、それでもなんとか大学進学を果たした、高校生の姿です。

受験勉強サポート奨学金が受験の後押しになったか、という質問には、アンケートに答えた高3生全員が「はい」と答えています。困窮家庭の高3生にとっては、受験は学力の戦いであるとともに「お金」との戦いです。

画像1

大学に入ってから受けられる奨学金は増えていますが、受験のために使える奨学金はほとんどありません。しかし、困窮家庭では、実はそこが一番苦しいのです。

今年も高校3年生・浪人生300人に5万円の奨学金を給付し、子どもたちの未来を支えたいと思っております。助成金などで資金を確保しておりますが、まだ900万円足りません。

皆様も苦しい時期に大変恐縮ですが、よろしければぜひ、認定NPO法人キッズドア基金のクラウドファンディングにご協力いただけますと幸いです。900人の方が1万円のご寄付をしてくだされば、目標は達成します。

ご寄付はこちらよりお申し込みいただけます。

大学進学をあきらめない!2021受験サポート奨学金
https://readyfor.jp/projects/jukensupport2021

クラウドファンディングサイトには、実際に奨学金を受けて受験をした親子のインタビュー動画もございます。無事に大学進学できたことは喜ばしいですが、語られている困窮家庭ならではの苦労は、非常に考えさせられます。

2020年度受験サポート奨学金報告書_FINAL

この子たちにとっての、5万円というお金が、どれほど価値のあるものか
そしてこの教育格差をどうすればいいのか?

私も、改めて課題の大きさに打ちのめされています。


だからこそ、まずはできることを、今年も一人でも多くの子どもたちの大学進学の夢を諦めさせないために、ぜひ皆様のご協力をお願いいたします。

認定NPO法人キッズドア基金への寄付は、税額控除となります。
また、企業様などでのご寄付をご検討の際には、お気軽にご相談ください。

厳しい状況が続きますが、皆様もご自身のご健康を第一に、皆で力を合わせて子どもたちを支え、この難局を乗り切っていきたいと思います。
今後とも、何卒よろしくお願いいたします。

*2020年度受験勉強サポート奨学金お報告書はこちらよりDLいただけます。
https://bit.ly/3sYqF2C