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12年前、タトゥーを入れたきっかけ

初めまして。
私は現在ダンスを生業としながらこそこそweb周りのことと文章を書くことで生活している女です。
ブログも本名、匿名と色々書いているので、今更noteを使わなくてもいいじゃないかと思ったのですが。
まあ、違う媒体で書いてみるのもいいだろうと思ったので書いてみることんにしました。
さて刺青ですが、私の左腕にはトライバル模様のタトゥーが入ってます。
タトゥーについては賛否両論かとは思いますが、私は入れたことに後悔してないし、これからも付き合っていくつもりです。
タトゥーの賛否については賛成と反対派に深い溝がある気がするので、いくらなんて言っても、理解はされないと思うからなんか色々言ってくる人には聞き流しています。
しかし、他人(特にご年配のおじさん)は他人の私に対してタトゥーなんて入れて、子供ができたらどうするんだ、とか、ヤクザものだとか、親にもらった体をとかなんとか言ってきますが、他人にそうとやかく言われましても、、という感じですね。ご自身の心配だけなさればいいのに。
とまあ置いておいて、タトゥーについて書きます。
私の周りにはタトゥー入れてる人だらけなので、逆に一箇所しか入ってない私は対して珍しくもなんともないのですが、入れた経緯や理由を色々聞かれることがあるので書いてみようと思いました。

値段

今はない、中野にあった個人の経営してるタトゥーショップで入れました。女性の彫り師さんでした。話しやすい、小柄な年齢的には当時の私(27才)と同じくらいのように見受けられました。なぜここを選んだのかはあまり覚えてないんだけど、多分デザインが割とよかったのと、女性に彫って欲しかったのと、ちょっと中野あたりの方がローカルで良いなという理由くらいしかなかった。

トライバルの値段はデザイン料が1万円+施術代が2万円 でトータル3万円でした。高いのか安いのかはわかりませんが、日本国内ならば妥当な金額のような気がします。

痛いの?

痛いです。というか、最初は痛い痛いてほどじゃなくて、針でチクチクされるくらいなので全然平気です〜なんて言ってたのだけれど、チクチクの痛さって長く続くと本当に、辛い。まあそのうち慣れてくるかと思ったけどそんなに慣れてこれず、最後は諦め状態でした。腕でこんなに痛いんだから、心臓とか足の甲もっと痛いのだろうなと思います。何箇所も入れてる人は慣れたと言ってますが、私は痛いので、入れたい箇所は他にもあるけど躊躇してる理由の一番は痛みだと思いました。ピアスとかの方が、一瞬なのでましです。

タトゥーに対する憧れ

なんか、昔からタトゥーには興味がありました。いつからかはわからないけどかっこいいなあーと思ってた。ただ、私は20才から俳優養成所に通いながら役者もやってたので、自分がタトゥーを入れるという概念はあまりなかった気がします。ちょっと別世界のって感覚もあったかもしれない。

タトゥーを入れたきっかけ、理由

これはよく聞かれるんですが、きっかけは失恋です。
男に強制されたわけでも、永遠の愛を誓うために入れたわけでもありません。
それまでももちろん付き合っていた人はいたし、やることはやっていましたが、なんだかコレジャナイ感というか。それはセックスだけじゃないんだけど、なんか、その人自体が愛しいという感覚というか。それなしに付き合ったりして、セックス=めんどくさいもの という感じだったし、気持ち悪くもあったなあと思います。なんでこんなことしてるんだろうなあーなんて思うことも多々ありましたし(相手には非常に失礼ですが)
何でしょう、彼氏は欲しいけど、個人的にはキュンキュンできるような中学生のような恋愛が好きなんだと思います。

ところが27才の時に役者をやめて、違う可能性を探るべく、昔ずっとやっていた運動を復活しました。その際にいろんなところに練習に行き、役者生活では合わなかった人たちとたくさん知り合ってとにかく楽しかった日々です。

その中で彼と出会いました。まあ、その人も役者関係ではあったのですが、経験者だったので教えてくれるし、ユーモアもあるし、何よりも顔も体もかなりタイプな人でした。が、最初は好きというよりもそういう感じになるとは思いもせず一緒にいた感じです。
まあ、あっという間にそういう関係になったわけなのですが(ここは割愛しましょう)
初めて、あ、好きな人とセックスするのって悪くないな。と思った。
(彼の方は好きというわけじゃなかったのかもしれないけれど)
27才にして初めてそう思ったんです。これまでの苦痛でしかなかった性行為がそう思えた、(それだけでも今となっては感謝かなと思えますが)
彼は自分よりも7つ上でしたが、対してお金がなく、デートも安い居酒屋(しかもだいたい割り勘)、か家。それでも幸せだったんですが、私が依存体質というか、だんだん重たくなってきました。

「この関係は一体何なんだろう」(当時はセフレとかそういう概念なかった)

「はっきりして」ということを相手にぶつけてしまいました。
それまでの態度である程度自分もきずいていたはずなのにそういう態度を取ってしまったことで決定的に振られるに至りました。
そして今まで、多少振られたり、別れたりしてきたのと比べ物にならないくらいのショックを受けて、連日泣き続けました。
自分でもびっくりなくらい、ずーっと泣いてたんです。昼間は普通なんですが、とにかく泣く泣く。
泣きすぎて、どうでもいい人とセックスして、自己嫌悪に陥って、毎日お酒を煽るという、ブスまっしぐらな生活を送っていました。このループから抜けたい。と思った。強い自分になりたい。そう思いました。取った行動が

そうだ、タトゥーを入れよう

でした。

いやいや、それ、唐突すぎない?って感じなんですが、

なんか印が欲しかったんですね。私は強いんだぞっていうイメージにもなるし、強くなるって決めたんだって印が欲しかったんですね。

そこから行動が変わりました。毎日泣いていたのが、タトゥーショップを探し、デザインを考え、実際に入れました。行動を起こしたのがたまたまタトゥーだっただけで、違う行動でもよかったのかもしれないのですが。
その当時はそれしか考えられなかった。

多分、腕の紋章を見るたびに決心が思い出されるはずだと信じて疑わなかったわけです。なぜトライバルかっていうのは、まあ、単純に強そう、かっこいいってところです。もう恋なんてしない!くらいの勢いでした。

さて、実際入れた後ですが、強い自分になれたのか?
いや、そういうわけではないかもしれない。けど抜け出るきっかけにはなり得ました。

恋という呪いはタトゥーを掘ることで消えたように思いました。

もちろんその先何年も恋愛は下手くそで、色々振り回されたりしたりして過ごすのですが、今となってはわかることだけれど、単純に私は相手に必要とされたい、認められたい、選んでほしい、
で、振られたら振られたで、選ばれなかった私はだめだ、という自己否定が強く結びついていたんですね。年齢的にもちょうど結婚とか色々言われる頃だったのもあるのかもしれないです。また、27ごろは私自身、それなりにもてたので、なぜ、他の人は見てくれるのにあの人は見てくれないんだろう。他の人も私のことをちやほやするけど、どうせ時間が経てば私のことなんか捨てるんだ。なんてもう、すごい志向でした。
12年後こんな分析してるなんて、当時は考えも及びません。12年前の自分に言ってやりたいです、結構この先も平気だよと。

おそらくこの先長く生きるとして、また恋愛したりすることもあるかもしれませんが、当時よりも年は取ったけど、私は私ことが好きになったし、大事にしようと思えるようになりました。
別れたくても別れられないとか、そういうのはサンクコスト という心理状態なのだなーという冷静な分析とか。でも冷静でいられないのが恋愛なのかもしれないな、難しいなって幾つになっても思います。

タトゥーで困ったこと

そんなこんなで長々と入れた理由経緯を書きましたが、実際タトゥー入れて困ったことは、私は少ないかもしれません。
タトゥーが原因で仕事が落ちたりもありました。温泉入れないこともありました。だけど、まあそれくらいです。「タトゥーなんて入れるからだよ」っていう人もいると思いますが、仕事の部分では、もし私が突き抜けたアーティストだったりしたら、腕の彫り物なんて関係ないと思うし単純に私の力量不足な部分も多いかと思います。
温泉はテーピングで隠したりする場合やシール張ってればオッケーな場所も増えてきましたから、今はそこまで不自由してません。(生粋の温泉好きというわけでもないので)プールはそもそも好きじゃないから行かないですし(一度区民プールで断られた)

2020年の今年はオリンピック(の予定だった)ので徐々にタトゥーをシール対応の温泉も一部出てきたみたいなのだけれど。やっぱりあと何十年かは意識は変わらないのだろうな。

ここまで読んでくださってありがとうございました。初めて自分でここまで書いてなんだか思い出が整理されたような気がします。



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