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6月5日 今日のアメリカ情勢(BLMなど)

朝起きて一番に、3月3日に、ワシントン州タコマで、また別の黒人男性、マニュエル・エリスさんが、警察に拘留されている最中に、「息ができない」と訴えながら亡くなっていた、というニュースを読んだ。こういう話があとからあとから出てくる。

今日は、こちらもケンタッキー州ルイヴィルで、3月に警察の捜査中に撃たれて亡くなったブレオンナ・テイラーさんが27歳になるはずだった日だった。

どれだけ命が軽く扱われてきたのだろうか。

警察の暴力についての抗議運動で、さらなる警察の暴力が起きている。どれだけ警察が酷いかが、リアルタイムでTwitterに流れてくる。

(各地の警察のビデオがワシントン・ポストによってまとめられています)https://www.washingtonpost.com/national/protests-police-brutality-video/2020/06/05/a9e66568-a768-11ea-b473-04905b1af82b_story.html

今日の良いニュースとしては、ワシントンDCのストリートに、巨大なBlack Lives Matterの文字が描かれた。それもホワイトハウスの前の道を、Black Lives Matters Plazaと改名して。こんなあっぱれなことがあるだろうか。

DCは、州ではなく「ディストリクト・オブ・コロンビア」という特別地区で、連邦政府が置かれているが、地方自治体としては、黒人の数が白人よりも多いめちゃプログレッシブでリベラルな場所である。かつて、1970年代に、地方選挙でマリファナを非犯罪化する法案を通過したのに、連邦法案で潰されたという歴史もある。市長は、ミュリエル・バウザーという黒人女性で、2期目に再選されるときには、76%以上の得票率で当選した人気者である。


DCは、コロナウィルスの患者数が多いのにもかかわらず、議会が通したケア法案では、「領」扱いされたために、7億ドルの連邦予算申請が却下されている。バウザー市政は、トランプの資金集めをするファームを雇って、トランプ政権にプレッシャーをかけようとしている。賢い。。。

軍を派遣するなどと吠えていたトランプだが、DCに招集されたナショナル・ガードは、すでに動員解除して基地に戻るという。

https://www.washingtonpost.com/national-security/pentagon-disarms-guardsmen-in-washington-dc-in-signal-of-de-escalation/2020/06/05/324da91a-a733-11ea-8681-7d471bf20207_story.html

今日は、雇用統計の発表があった。「予想よりも良い」「アメリカ国民は想像していたより早く仕事に戻っている」と解釈されて、市場が大幅に上げた。

トランプは、このの数字に大はしゃぎで、「ジョージ(フロイドさん)が見下ろして、今日は我が国には良い国だと考えていてくれていたら良いと思う」などと演説した。あほか。警察に窒息死させられた人にどうしてこんなことが言えるのだろうか。

日本の友人たちから聞くところによると、今回のBLMは、日本では、暴動としての側面ばかりが強調されて、微妙な描かれ方をしているという感じを受ける。実際、日本の報道を見ていると、文脈を読み違えているものが多くてがっかりする。だからこそ、毎日、こうやって書いているわけなのだけれど。今回のことは、さすがに、アメリカに住んでいたり、抗議に参加したりしている日本人の友人たちも、そこにズレを感じて、「なにか伝えないといけない」と発信している人が増えている。心強い。

1週間経って思うのは、今起きている「革命」は、あまりにショッキングなことが起きたことで、黒人たちは「もううんざりだ」となり、その他の人種が、「黒人のコミュニティのために自分たちは何もしてこなかった」と目覚め、特に白人が「これを是正することは白人の仕事だ」となっていることの結果である。

国の大部分が、この闘いを正当なレジスタンスだと考えていることは、世論調査の結果に現れている。強固な支持基盤だったオハイオ、アリゾナ、ウィスコンシンですら、バイデンにリードされている。


ところで、今朝発表になった雇用統計についてのポジティブなトーンのヘッドラインに、頭が???になった。ようやく経済をそろそろと再開し始めたところで、雇用が急に増えるはずがないのである。よくよく数字を見てみると、ヘルスケアの分野で雇用が増えたということは納得だが、「戻った」分野にホテル、レストラン、バーが入っている。ホスピタリティ業界が回復しているわけではない。政府がビジネスに貸与したPPPローンは、75%を人材に使えば、返さくてよいということになっている。そのため払拭した人材がいるのである。こうしたことは、一時的なことだ。「景気が戻る過程にある」と考えるのはあまりに早計だ。市場に上がってほしくてしょうがない人たちがいて、幻想にお金をつっこんでいる。

数字が、現実よりも明るい絵を描いているという指摘は少なくない。

https://www.washingtonpost.com/business/2020/06/05/may-2020-jobs-report-misclassification-error/ (ワシントン・ポストの記事)


昨日の同居人との議論の最中、私が「怒っているように見えたくない。アングリー・ウーマンに何が起きるか知ってるでしょ」というようなことを口に出したことで、さらに「それが、結果的には、社会のルールに迎合していることになるから、自分を妥協している」と迫られた。

1日考えてみたら、その理はあながち間違っていない。自分は人になんと思われようとどうでもいいと思っているつもりでも、余計な摩擦は避けたいと無意識のうちに考えていたのかもしれない。もっと毅然としないといけないなあ。

幸い、自分のまわりには、毅然とした女性がいっぱいいる。彼女たちを






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