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佐久間裕美子のMyLittleNewYorkTimes

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書籍化したMy Little New York Timesから1年前の今日の日記と今年の日記を対にして不定期にお届けします。
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#BLM

9月2日 ロチェスターのBLM/ロシアのフェイクニュースボット

同居人が、「こりゃあいよいよトランプが勝つな」と言い始めて喧嘩になった。こういう人は、私のまわりにも何人かいるのだが、根拠はたいてい、「2016年」との比較+システムを操作することが可能だという法律上の穴である。 が、恒例の「オクトーバー・サプライズ」もあるだろうし、まだまだわからないぞ、と私は思っている。 そう思うひとつの理由が、ウィスコンシンのジェイコブ・ブレイクさんの件で再燃したBLMである。

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8月28日 大阪なおみさん・NBAなどのストから考えるアメリカ企業とBLM

大坂なおみさんが「試合に出場しない」と表明したことで、リーグに試合の日程をずらさせたことは快挙なのだが、日本の報道の大半がこのニュアンスをつかめずに「一転出場」などと言っていることで、さらに大坂さん攻撃が激化している気がしてならない。

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8月27日 BLM再び

喧嘩の仲裁をしていたジェイコブ・ブレイクさんが、やってきた警察に取り囲まれ、背中に7発の銃弾を打ち込まれた事件のことは、大坂なおみさんが、この事件を受けて再燃されたBLM運動から注目を奪ってしまうことを懸念して、試合に出ない、という決断を一度し、主催者側が、試合の日程をずらすことに同意したため、結局プレイすることを決めた、ということが大きく報じられているので、この日記を読んでくださっている人の多くはもう知っていると思う。

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8月11日 カマラ・ハリスという副大統領候補

カマラ・ハリスという副大統領候補についての分析/BLM以降の有権者登録増加/カニエ・ウェスト問題 ついにバイデンが、副大統領を発表した。カマラ・ハリスだった。 これまでの展開から、驚きではあった。しかし、タイムラインを追うと、かなりの盛り上がりを見せている。団結しているムードにほっとするのと、BLMの最中に、元検察で多くの黒人を刑務所に送った人物が副大統領候補に選ばれたことが間違ったメッセージを送るのではないかという懸念がないまぜの気持ちになった。

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7月31日 共和党のアンチ科学陣営・スポーツ再開など

共和党のアンチ科学陣営/右派のカルト的健康ビジネス/未来投資会議のヤバさ/NHL再開とBLM/NBAとBLM/NBAと香港、そして中国問題/フェイスブックのジェンダー標的広告と映画Miss Representation/17歳のハッカー逮捕/マードックの息子がFOXを辞任 昨晩、寝る前に、ヴァニティ・フェアのスクープで、ホワイトハウスが、4月には全米を統一するコロナウィルス対策を検討したけれど、その時点で感染地域が民主党の支持基盤である都市部だったことから、責任を州に押し付

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6月18日 レイシズムと差別について考える

なぜ、日本人が#blacklivesmatter について知る必要があるのか、なぜレイシズムについて考えるべきなのか、ということを伝えたい、伝えないといけないと思うことと、自分がそれを伝えることができる能力というものの間にはやっぱりギャップがあって、日々、葛藤している。 差別はない、日本には関係ない、という声を見るにつけ、心が重くなる。日本で暮らしながら、差別を体験している人がたくさんいることを知っているから。そしてときどき、意識のギャップを前に、無力感に押しつぶされそうに

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6月17日 レイシズムと資本主義

BLM2020年バージョンが進行しているからこそ、新しく見える世界がある。今、できつつあるナレティブにはいくつもの線があるが、そのひとつは「資本主義は人種差別でできている」という考え方だ。 差別、というと、特定の人種を下に見たり、特定の人種の権利が、マジョリティの権利より小さいことだけかといえば、そうではない。たとえば、ある大企業の役員の顔ぶれを見に行ったときに、白人男性しかいない、ということがよくある。白人の男性たちが牛耳っているのだから、それ以外の人間も、白人男性が決め

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