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佐久間裕美子のMyLittleNewYorkTimes

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書籍化したMy Little New York Timesから1年前の今日の日記と今年の日記を対にして不定期にお届けします。
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#Qアノン

11月20日 いま私たちは何を見せられているのか/クーデター、未遂に終わる

19日、校了作業が佳境に入り、数時間、ニュースを見ないで放置していたときに、かかってきた電話に対応しながらTwitterを開くと、いきなりジュリアーニの額から黒茶色い液体が筋となって流れている画像が登場してぎょっとした。ミシガン州の「不正」訴訟にしゃしゃり出たジュリアーニが記者会見を開いていたのだが、次に目についたのは、同僚のシンディ・パウウェル弁護士が壇上に立っている間に、横にいるジュリアーニがハンカチで鼻をかみ、なぜかかんだ内側をわざわざ外に折り直して、さらにそれで自分の

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11月12日 ディスインフォーメーションの歴史を考える

今週の頭とはまったく違う気分で1週間を終えようとしている。この一週間、トランプが状況をひっくり返すことのできるわずかにあったかもしれない道が、一本、また一本と消えていくのを見たからだ。 トランプは、負けを認めないままホワイトハウスを退去するのだろうというのが大方の見方である。ホワイトハウスのトランパー派のスタッフが、権力を移譲するための手続きを拒み、バイデンが安全保障のブリーフィングを受けられずにいることについても、共和党サイドのポリシー系(というか、トランプ政権以前から政

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10月17〜18日 崩壊したQアノンのシナリオ/白人至上主義チャットルームに潜入取材した女性ジャーナリスト/雑誌による初のドキュメンタリー作品とネオナチのプリンセス

QAnonの数ある説のなかでも一番香ばしいもののひとつに、10月17日に実は生きていたJFKジュニアがトランプと集会に登場し、副大統領候補になるというものがあったのだが、もちろん、それは起きなかった。 これを信じていた人たちの心情を察すると物悲しい気持ちにすらなるのだが、同情している場合ではない。

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8月12日 下院の女性議員4人組スクワッドのこと

職業柄、保守派メディアも、陰謀論も、把握していなければいけないので、嫌なものをわざわざ見るという作業をしているのだが、保守側に見えている風景は、左派・民主党に見えている風景とまったく違い、また、共和党の投票妨害やトランプ政権が優勢票を縦に選挙を盗もうとする可能性があるので、どれだけ世論調査でバイデンが優勢と言われても、安心してはいけないと思っている。 なので昨日、さんざんいろいろ考えて、45にあてるとしたらカマラ・ハリスが一番勝率は高いかもしれない、と自分を納得させることに

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