マガジンのカバー画像

佐久間裕美子のMyLittleNewYorkTimes

191
書籍化したMy Little New York Timesから1年前の今日の日記と今年の日記を対にして不定期にお届けします。
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

8月28日 大阪なおみさん・NBAなどのストから考えるアメリカ企業とBLM

大坂なおみさんが「試合に出場しない」と表明したことで、リーグに試合の日程をずらさせたことは快挙なのだが、日本の報道の大半がこのニュアンスをつかめずに「一転出場」などと言っていることで、さらに大坂さん攻撃が激化している気がしてならない。

有料
100

8月27日 BLM再び

喧嘩の仲裁をしていたジェイコブ・ブレイクさんが、やってきた警察に取り囲まれ、背中に7発の銃弾を打ち込まれた事件のことは、大坂なおみさんが、この事件を受けて再燃されたBLM運動から注目を奪ってしまうことを懸念して、試合に出ない、という決断を一度し、主催者側が、試合の日程をずらすことに同意したため、結局プレイすることを決めた、ということが大きく報じられているので、この日記を読んでくださっている人の多くはもう知っていると思う。

有料
100

8月21日 陰謀論者とどう向き合うか ほか

このところ、また再び「友達からこんなの送られてきたけど」とか「〜〜が、ミシェル・オバマが子供の生き血をのんでるらしいよって言い出したんだけど、どうしよう」とか、そんな話がいろんな方向からやってきて震えている。 「なんて答えればいいだろうか?」という疑問に対する答えは、私も持ち合わせていない。愛する人(家族でも友人でも)がそっちにいってしまったとき、どう対応すればいいだろうか?

有料
200

8月20日 民主党大会ダイジェスト

アメリカ大統領選挙に向けた一大イベント、民主党大会が終了しました。 ご存知の方が多いとは思うのだけれど、党大会というのは、党の大統領候補を正式に指名するためのイベントで、各州の代表が準備選挙の結果を候補者にプレッジする、大統領候補と副大統領候補が党の指名を正式に受諾する、という2つの機能があるのだが、同時に、それぞれの党のスターたちが次々と登場して、候補者へのサポートを呼びかける、という側面もある。ショートしてのエンターテイメント性も高いので、普通の世の中だったら、バーで見

有料
100

8月18日 アマプラ問題に考える消費運動

Amazonプライムの騒ぎにはいろいろ考えさせられるポイントがあった。 ニューヨークという場所では、財布を使った社会運動(ボイコットとバイコット)というものは、いつもそこに当たり前にある存在だった。特に、トランプ政権が誕生してからは、政治運動が消費活動に飛び火して燃え盛り、「自分の価値観とあった企業でないとお金を使いたくない」という意識をもったミレニアルとそれより若い世代たちが牽引する消費者運動が、数々の結果を出してきた。これはアメリカだけの傾向ではなく、多くの国で並行して

有料
100

8月17日 アメリカ経済の健全性

日本株に比べて、アメリカ株が好調だが、どう思うか、と意見を求められ、言葉に詰まってしまった。 経済ニュースを見ていると、ふたつのナラティブが並行して走っている。景気は回復基調にあるというナラティブと、不安定要素があるからこれは危険だというナラティブ。前者は、失業率が下がっている、雇用が増えた、消費が回復し始めた、などという点を根拠にしているが、コロナウィルスという大きな不安定要素が抜け落ちている。

有料
100

8月16日 郵便局問題、Facebookとミスインフォーメーション、ファシズムの進行

ちょっと疲れが溜まっていたのだろう。書くという作業をおやすみして、掃除をすることにした。同居人がブルックリンにあった荷物を持ってきて、そのまま日常生活に突入したあと、トルネードなら何やらあって、中途半端に整理されかけた荷物がわんさかあったのだ。

有料
100

8月13日 キャンセルカルチャーについて考える(再び)

(今日の日記は書いてみたら、ニュースの話から自分のエンパシーとの葛藤についての話になったので、DailyとInnerSakumagの両方にアップしています) 拙著My Little New York Timesやこの日記でも書いてきたキャンセル・カルチャー問題。 最近、反キャンセルカルチャー運動でもやってるのかねと思うぐらいの勢いで、ウォールストリート・ジャーナル紙が立て続けに、「けしからん」という論調のオピニオン寄稿を出したり、トランプが演説でキャンセルカルチャーを攻撃

有料
200

8月12日 下院の女性議員4人組スクワッドのこと

職業柄、保守派メディアも、陰謀論も、把握していなければいけないので、嫌なものをわざわざ見るという作業をしているのだが、保守側に見えている風景は、左派・民主党に見えている風景とまったく違い、また、共和党の投票妨害やトランプ政権が優勢票を縦に選挙を盗もうとする可能性があるので、どれだけ世論調査でバイデンが優勢と言われても、安心してはいけないと思っている。 なので昨日、さんざんいろいろ考えて、45にあてるとしたらカマラ・ハリスが一番勝率は高いかもしれない、と自分を納得させることに

有料
100

8月11日 カマラ・ハリスという副大統領候補

カマラ・ハリスという副大統領候補についての分析/BLM以降の有権者登録増加/カニエ・ウェスト問題 ついにバイデンが、副大統領を発表した。カマラ・ハリスだった。 これまでの展開から、驚きではあった。しかし、タイムラインを追うと、かなりの盛り上がりを見せている。団結しているムードにほっとするのと、BLMの最中に、元検察で多くの黒人を刑務所に送った人物が副大統領候補に選ばれたことが間違ったメッセージを送るのではないかという懸念がないまぜの気持ちになった。

有料
100

8月10日 香港・ベラルーシ・日本

こんにちは未来インスタライブ/アグネス・チョウとジミー・ライ/ベラルーシ情勢/アメリカの反応と国内の投票妨害/ヴァンサンカンのひどいコンテンツ とにかくきつい1日だった。 朝8時から、わかさんとひさしぶりの#こんにちは未来 のインスタライブをやる直前に、ぱぱぱっとニュースを見て、香港の民主化推進派のメディアの長、ジミー・ライと、アグネス・チョウが逮捕されたことを知った。 インスタライブが始まってしまえば、集中しなければいけないし、いつも始まるまでは面倒くさそうにするわか

有料
100

8月9日 続・ファッションの未来

これまでもたびたび取り上げてきた話題であるが、最後に書いたときには、ミラノ・ファッション・ウィークの様子を見て、「変革するんじゃなかったっけ?」と感じた違和感について書いた覚えがある。 今週は、The New York Times Magazineに出た長い記事が非常に興味深かった。

有料
100

8月8日 ポピュリズムの欠陥 など

インターネットがついに復旧/民主主義の限界/レバノンの爆発/怖い世論調査/山岳地帯にジープを買いに行った/嘘つきポピュリズム/バイデン陣営の副大統領候補選びとセクシズム/TikTok問題/YouTubeの新スター/福音派大学学長のスキャンダル/ラティーノ差別のシェリフが選挙に敗北/NRA

有料
200

8月5日 ハリケーンと大停電など

#こんにちは未来本発売/ハリケーン・イサイアスとおうちキャンプ/受信箱の整理/トランプのインタビュー/新興メディアAxios/2020年の苦難はまだ続く/大統領選挙と郵政票 *今日の日記は、書いてみたら、ニュース日記と人生修業的なことが両方混じったので、イレギュラーに、Daily SakumagとInner Sakumagの両方にポストしています。

有料
100