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佐久間裕美子のMyLittleNewYorkTimes

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書籍化したMy Little New York Timesから1年前の今日の日記と今年の日記を対にして不定期にお届けします。
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2019年10月の記事一覧

10月13日−19日 名古屋・小松・根室

*日記を7日ずつ分、まとめてアップしています。初月は無料です。 10月13日 前日、名古屋に入るために、インチョン経由で福岡に入った。台風19号の威力は破格で、福岡にも強風が吹いていた。名古屋は以外と静かだったようだ。まだあたりが暗い6時前に福岡のホテルを出て、新幹線に乗り込む。眠いけど、名古屋に着くまでに片付けなければいけない原稿がある。格闘していたらあっという間に着いてしまった。荷物をガラガラと引きずり、愛知芸術文化センター に直行。  あいちトリエンナーレに行きたい

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自分の中のエゴという面倒くさい存在

 ずっと前に、スピ系の年下の友達が「あの人は魂年齢が高い」というようなことを言っていた。人間は、何度も生まれ変わるものだから、人によって「何度目の人生」というものが違う。何度も生まれ変わっている人は精神が成熟している、という話である。その説を、自分が信じているのかどうかはわからない。が、人によって、とても若いのに、驚くほど精神が成熟しているよね、という人がいるのは本当だ。  ケイトには、ずっとそういう印象を持ってきた。おそらく初めて会ったときの彼女は20代半ばか後半だっただろ

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日記:ロングアイランド、ブルックリン、福岡

*一週間分の日記をまとめて月に4回アップしています。初月は無料です。 10月6日 (前回のRケリー論争の続き)朝起きて、彼は開口一番「謝らないぜ」という。「私だって」と言い返す。  そこから、私が使った言葉に、彼は自分が責められているような気持ちになったこと、私は、彼がジャッジメンタルだと感じていたこと。シラフの頭で考えると、バカみたいな論争である。  互いに謝って、朝ごはんを作って食べた。偉大な才能による偉大な作品を、偉大な才能がひどい犯罪者だとわかったときにどう扱うべき

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インフルエンサー物語 2019年秋

先日、仕事で訪れたメディアカンパニーで話題になったインフルエンサー物語。260万人のフォロワーがいるインスタグラマーが、ファッションのラインを始めようとして、36枚のTシャツを売る、という生産の最低条件を満たせなかったという話題だった。 インフルエンサーはもはやインフルエンスしない、と言われて久しいけれど、それでもいまだに実力を伴わないインフルエンサーに乗っかろうとする商売があるということに驚く。まだ当たればでかいということか。そういえば、今週は、凋落したインスタグラマー、

日記:山、ニューヨーク、Rケリー

このマガジンは、「あっち行ったりこっち行ったり」というタイトルで日々の備忘録として書いている日記です。週に一度更新します。初月は無料です。 9月29日  今日も山の家にいる。15分ほど走ったところにあるスーパーに食材を調達しに行った。郊外の必要以上に大きいスーパー。いつもガラガラだし、置いてあるものは、あまり魅力的ではない。けれど、何でも揃うのはここだけだ。こんな田舎のスーパーでも、雑誌のコーナーには「CBD」「マリファナ・エコノミー」と見出しの踊る雑誌が並んでいる。  恋

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あいとりに行こう

この9月に、あいとりに行って以来、早く何かを書かなければならないと思ってきた。ところが目先の業務に追われて、どんどん後回しになった。自分の中に、消化しきれないものがたくさんあって、自分の言葉で何を伝えられるかにも自信がなかった。それに自分が言えるようなことは、他の誰かがもっとうまく言っているような気もした。 そのかわり、リアル社会で出会う人をつかまえては、あいとりの話をした。そして、あの現場を歩いてみるべきだと懇願した。その結果、あいとりから噴出した一連の問題を、日本におけ

9月22日〜28日:LA、ニューヨーク、山の家

9月22日何度やっても早くならないパッキング。今回は季節の変わり目で、夏物をごっそりニューヨークに持って帰るのでいつも以上に時間がかかる。途中ニューヨークの下條ユリちゃんからフェイスタイムがあり、おしゃべりしながらやっていたらギリギリの時間。  羽田の国際線ターミナルは食べたいものがないので、最後のランチに母のカレーをリクエストした。野菜たっぷりのあっさりカレー。いくつになっても母の料理が一番である。 ニューヨークに直で帰る予定が、帰りにLAで取材をすることなっていた。エアを

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