【番外/週末編】恩送りカードがあるUlaCafeへの視察
ハードな1週間の後、倒れこむように寝ましたが復活!土日は行きたかった恩送りカードの取り組みをしているUlacafeや多様性/インクルーシブについての講演会を聞きました。ボストン美術館にもルームメイトとお出かけ。今回ここではUlaCafeについて紹介します。
◆UlaCafe(ウラ・カフェ)で恩送りカードを体験
日曜日のお昼に、UlaCafeという日本にいたときからウォッチしていたカフェへ。ここは恩送りカードをとりいれています。(こまちカフェも取り入れていて、これまで200枚以上活用されていて、ここにもあるのか!と興味あり立ち寄りました。)ただそれだけではないとても驚くことがたくさんありました。
まず、到着したのは近くの駅から11駅ほど乗った駅。ダウンタウンとは全く別世界の住宅街。降りると日曜日で天気もあまりよくなかったからか人がほとんどおらず、不安に少々なりながら前に進みました。
地区としては、民族構成:「53.6%が白人(単独)、22%がヒスパニックまたはラテン系(すべての人種)、13.5%が黒人またはアフリカ系アメリカ人(単独)、7.9%がアジア人(単独)、3%がその他である。」とWikipediaにあり、住宅街を進んでいくと多様な人が住んでいることが垣間見れます。
7分ほど歩くと、急にひらけてUlaCafeの看板が見えました。
早速入ると、先ほどまで少し寂しさをかんじた道路とは別世界で大繁盛!
コーヒーとサンドイッチにしようと決めて並ぶと、前に1組のカップルがレジの人とお話をしています。初めての来客者のようで、いろいろとボストンどうですか?等お店の人が聞いています。いろいろとコミュニケーションをレジでとるんだなーと思いながら最初はきょろきょろ見渡しながら待っていました。すると、1分待っても2分まっても3分まってもお話しが終わる気配がありません。どんどん話が深まっていき、これは半端ないコミュニケーションをとるカフェだということに気づきました。ふと後ろをみると、私の後ろに6組ほどがもう待っていて、外まで行列ができています。これが見えていないわけでは全くないものの、レジの人はすごくゆったりと楽しそうにお話をしています。焦ることもなく、「ここが大事にしている価値はこれです。「お話しと出会いが最優先です」」という姿勢がにじみ出ています。来ている人たちもそれを一緒に大事にしているんだなと全く「早く―」という雰囲気も後ろから感じません。いつも通りという感じです。
どれだけ待ったかわからないけど、この間の取り方に興奮気味な状況で並んでいると、気づくと会話が終わっていて私の番がまわってきました。いろいろとインタビューしたい、話したい、、、でもさすがにここまで行列ができたら難しいかなーと思いながらとりあえず普通のお客さん風に注文。
そうすると、「今日の気分はどう?」「どこからきたの?」「日本!それはクールだね!!!!」「お名前は?」と・・・おぉぉぉここからまだ深めるか!とドキドキ!お名前は?Yumikoです。というと、OK!といって、注文をとってくれました。私とのお話しで行列は更に長くなっていますが、レジの方はにっこにこ。恩送りカードは・・・とかいろいろと聞きたいがとりあえず後で落ち着いたら聞こうと支払いをしようとしたら、なんとレジに「Thank you Yumiko!」と表示。おおおお!こんな機能が!とびっくり。そして、「サンドイッチできたらあなたの名前で呼ぶから席で待っててね」声をかけられました。
改めてすごいよなぁと。ホームページを見てみました。
こちらが「私たちが大事にしている価値」として書かれていること。
オーナーはこちらの方々。
当日はスタッフの方にしかインタビューできなかったですが、いろんな記事がでているので、読んでいると、オーナーのサントスさんは、
「サントスは、「私にとってカフェとは、コーヒーというよりも、人々が家と呼べるような場所、つまり人々を結びつけるものなのです」。
と話していました。そうだよなぁ、、、と心底共感。
奥からたまに名前が呼ばれて取りに行きます。厨房は見えませんでしたが、いろんな方が働いている様子がちらほら見えます。時々大きな声で歌い始めたりもしています。15時に閉店というので、2時間結局ここで過ごしました。いろんな人が思い思いに時間を過ごしています。帰り際に、恩送りカードを使いたいのだけど・・・と話すと、どうぞどうぞーーー!とポストイットを渡してくれました。
仕組みとしては、お金をレジで払う。ポストイットに何を買ったかを貼る。以上。
書いて貼ると、いいねーーー!とレジの人も一緒に大喜び。日によってはボードがいっぱいになるくらい。はじめたときは、使われるかどうかわからなかったけど、貼る人もとる人もたくさんいるのよーと教えてくれました。
とるのは2つまでと決まっているそうです。
壁にはいろんなアーティストの絵も飾られています。
人と空間と仕組みがとてもマッチしている素敵なカフェだなと思いました。