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産後のおでかけを、社会で支える

先日、「産後を社会で支える~おでかけから考える~」をテーマにこまち主催で無料オンライン講演をしました。

その時にも示したデータですが、

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産前産後のおでかけは、
「「不安なく行ける場所であれば」外出したい」と答える女性は64.9%、(いろいろなところに積極的に外出したい と答える女性が29.9%なので約その2倍)。産後の女性がその『不安なく行ける場所であれば』という枕言葉がある選択肢を選ぶ背景はなんだろうと考えさせられます。

(出典:公益財団法人児童育成協会)

そのヒントとなるデータがこちら。

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「オムツ替え、親子トイレ」等の設備系をあげる方が女性40.5%、男性18.0%。。などのデータがあり、外出先や移動時のストレスを低減させる環境が必要であることがわかります。

産む前は見えなかった景色が見えたり、狭まったり

実際に、産んで初めて気づくことが多いこと、、、階段なんて気にしていなかったのに、そしてその階段はずっとそこにあったのに、状況が変わると見えていなかった景色が一気に見えてくる感覚があります。

逆に、必死過ぎて景色が狭ままることもあります。
例えば、買い物中。ベビーちゃんが寝ている頃はまだよくても、起きている時間が長くなると、そのご機嫌中になんとか買い物を終わらせるという使命感の中で、そのベビーちゃんの手が伸びるベビーカーを猛スピードで押し、陳列棚からモノを落とそうとする手を阻止しながら缶詰や野菜を買い物かごに入れる目と手とフル稼働しながら献立に必要なものリストなんて見返す暇なくとりあえずレジまでGO。そして買い忘れを家で思い出した時のがっかり感。そうした120%集中しながら動く瞬間が断続的にあり、その背景には「迷惑をかけないように」「泣かないうちにご機嫌なうちに」「ものが落ちないように」「誰かに身体やベビーカーが当たらないように」というなんとなく誰に対してかもはやわからない「気を使い続ける外出」がある。

そうしたことが、この『あたたかく見守って欲しい」というデータに表れているのかなと思います。

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また、この外出先で困難を感じた場合の対応のデータも興味深い。

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外出先で一人では対処できないときには
「我慢して一人で解決しようとする」という女性71.0%、男性54.0%。7割がなんとか一人で解決している状況でなかなか声はあがってこない。困っているなんて言う感覚というよりなんとかその場を切り抜ける日々と、それはなんとか自分がすることということとして脳内処理してしまう感覚が、こういった課題が埋もれ続けることにつながっているのかなと思います。


私たちこまちぷらすでは、コロナ禍でもたくさんのお母さんたちの声を毎週オンラインとリアルで聞き続けているのですが(オンラインおしゃべり会)、そこでは、『(コロナ禍で)ひとつひとつ自分たちで判断しなくてはいけなかった。』という声を聴くことがあります。これまでの外出のいろんな不安に更に、コロナで「判断することが増えている」ということが上乗せされています。多くの方が「今、外出するかしないか」を行く先の授乳室・ルートだけでなく、その混み具合、対応や対策、感染状況、家族の状況、、、いろんな組み合わせで判断をし続けている現状があります。

こうした課題は、どうやって解決されていくのか。


子どもやその家族を支える支援や制度も、こども家庭庁の話も先日noteにも書きましたがこれまでもあるし今後更なる充実もしていきます。

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しかし、それだけでは、今上に書かれているようなことは、なかなか解決されていきません。居場所が増えてもそこに行きたいと思えるマインド、その周辺やそこまでたどり着く道のりを社会全体で支えていくことが必要です。

何が必要か

何が必要かといったときに、私たちこまちぷらすは、

①居場所
②ウェルカムな環境(空気・風土)
③ほどよい自分・頼れる自分 【”good enough”(十分よい)】
この3つだと思って、それらを事業にしてきました。

詳しくは、こちらのYoutube(後日アップ)でお話ししているのでよかったら見てください。(3月8日時点では準備中)

更に今後必要なことは何か

更に今後必要なことは、

1.制度と制度の合間に落ちていく困りごとをキャッチしていくクッションのような小さなコミュニティ形成

2.「まちで子育て」そのプレイヤーを増やすこと
だと思っています。


そのプレイヤーを増やすことについて、この講演会では、東京キリンビバレッジサービス株式会社横浜支店課長小野寺剛様に、おむつ自販機について。また、Trim株式会社 取締役COO 齋藤 愼之介様に、ベビーケアルームmamaroについて、その開発秘話やどんなニーズを拾ってどう形にしてきたのかお話をしてもらいました。

こちらが東京キリンビバレッジサービス株式会社小野寺さんによるプレゼン。

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こちらがmamaroを開発してきたTrim株式会社齋藤さんのプレゼン一部。

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こうした2人のプレゼンを聞きながら思ったのは、必要だと思う事をキャッチして、形にしていく。そういう人、事業、もの、サービス、が増えていくことがこうしたまち全体でおでかけを支えることにつながっていくのだということ。これは福祉とかビジネスとか市民活動とか関係なく一緒だと、心底思っています。


ママインソール


尚、こまちぷらすも開発の一部に携わらせてただいた株式会社村井のママインソールも、そういった事業の一つだと思います。現在、3月8日現在クラウドファンディングもしています。

このママインソールは、『「妊娠・出産したのだから足腰の痛みは仕方がない」と知らず知らずのうちに「我慢」を強いている現状と、それでも歩こうとするママに対し、 何かアクションはできないか。』というところから出発して開発されたインソールです。

株式会社村井のこのプロジェクトの担当の方(ママさんでとっても気持ちが熱い!)や技術開発に命をかけている社員さん、そして本気で産後のお母さんたちを支えたいと思っている村井社長のお話しをきいて、こういった「想い」が商品に反映されていくんだなとその過程で感動でした。

お散歩した先に、街に出会える。人にであえる。でも、そのお散歩が体に心に負担があるものでは、その一歩が踏み出せない。

その一歩を応援したいということからはじまった今回のクラウドファンディング、リターンにインソールをもらうことができ実際に妊婦さんや産後の方にプレゼントとしてお渡しお送りすることができます。是非詳細みてみてください。

気持ちがあたたかくなる、誰でもこの「産後をおでかけから支える」ことに関われる、そんなプロジェクトです!!!!


****こまちぷらすからのアナウンス****

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****以上、こまちぷらすからのアナウンスでした!****