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夢との狭間で

昨年末、印象的でリアルな夢を見た。

その直後に、これまた印象的な出会いがありその夢との不思議なリンクを感じていた。

そして年が明けた。

しかしその夢を見た時から、意識の一部が常にそこと繋がっている。起きているにもかかわらず、意識の半分くらいは夢次元にいたり、そこで得た感覚をもとに現実世界に出現する事象を分析、解明する日々が続いた。

今目の前でバラバラに転がっている一件無関係な事象が、どうやって繋がっていくのだろう?これはどういう意味があるのだろう、真意はなんだろう。

言葉や思考を使うと全くわけがわからなくなるので、自分の心の内側から強烈に湧き上がる感情、直感を頼りに進んでいた。

そんな中、春生まれの私は誕生日を迎え、とある友人のタロットカード・リーディングを受けることにした。

リーディングの内容は明るく、今後の展望も期待できるようなものだった。

しかし私は終わりに近づくにつれて、リーディング内容よりも例の夢について友人の意見も聞いてみたいと思うようになっていた。

この友人は画家であり、優秀なサイキック能力を活かしてタロットカード鑑定も行っている。私たちは数年前の皆既月食の夜に出会った。現実世界でのおつきあい以外にも、集合意識の次元でも繋がり合っていてそこでの出来事も共有する間柄である。例えば私がシャーマンのセレモニーで受け取ったメッセージを、彼女は別の場所でヴィジョンとして受け取り、絵に描いていた、など。そのリンクっぷりもとても不思議で面白いのである。

セッションが終わってから、とある夢がずっと気になっている、という話をしてみた。友人は心よく話を聞いてくれた。

その夢の中で私は、どこか旅館の受付のような場所にいる。

どこかキャンプ場に行って、その敷地内にあるローカルな宿泊施設にいるような景色に近く、私は誰だかはわからないが友人たちと一緒だった。

「スミマセ〜ん、この辺で皆既日食が観れるって聞いたんですけど…」

すると受付のおじさんが

「ああ、日食ね。この廊下をまっすぐ行って奥になります。」

と教えてくれた。

私たちはわいわいと廊下を進んでいく。

その廊下はそれこそ昨年の野外音楽フェスティバルで訪れた苗場のスキー用宿の廊下のようで、年代を感じさせる材質で日本独特のつぎはぎ構造の造りをしていた。

次の瞬間、私は一人になって、広い空間にいる。

辺りを見渡すと、巨大な涅槃姿勢の仏像や、金ぴかの仏像や、仏像や仏像や、って仏像しかいない。薄暗く、かなり広めの空間に仏像ばかりが乱立しており、奥の壁一面は障子のような格子がはめられた大きな窓のようになっている。障子窓からは蛍光灯のような白々しい光が放たれている。

静かなモーター音がかすかに聞こえるような気もするが、静寂に包まれておりシーンとしていた。

「…寺?」

この夢を見た頃、私はタイ王国へ出発する直前だった。

だから仏像だらけなのかな?

と夢の中で感じている自分を見ている。

私はお寺のような仏間にて、どうしようっかなと突っ立っていた。

その時、突然背後に何かの気配を感じた。

「 や っ と 逢 え た ね 」

という声を聞き、私は振り返る。

しかし、姿はない。

暗闇に、もしかしたら誰かがいるのかもしれない、相手が黒い人だったら見えないかも、くらいのものだった。

「誰?」

そこで目が覚めた。

久しぶりに感覚的にハッとした時間だった。

そんな話を友人にしたところ

「え?!…私、そこ行ったことあります!」

というまさかの返答が返ってきた。

「え?」

私が今回初めて訪れたこの夢の空間に、友人は既に数回ほど

行ったことがあるというのだ。

「すごい、鳥肌立っちゃった、、そこ、母船なんですよ!」

友人がここを訪れた時、特にこの仏間では法事が行われていたそうで、他にも様々なタイプの部屋があり、延々と廊下が続いていて先頭にその船を動かす女性操縦士がいる、というのだ。

「操縦士は想念を使って船を動かしてたんですよね、その姿は卑弥呼の絵そっくりでゆらゆらと踊っているようでした。」

(そしてさらにこの絵は、私が遠隔ヒーリングのメニュー紹介で使っていた絵でもあった。)

今回私が滞在した記憶のあるのが、フロントと仏間。

確かに、仏間では静寂の中で静かなモーター音を聞いた気がしたし、障子窓の向こうも、自然が広がっているような感じは受けなかった。

船の中、と言われたら確かに広義の意味においての船の中、という情報には

非常に納得のいくものがあった。

夢で宇宙船のようなものに乗っているシチュエーションを経験することは今回が初めてではない。それに、夢の次元が、今この三次元の現実世界とは明らかに違う場所にあり、少なくとも私はあちらの次元での生活と、この今地球時間の2020年を生きている自分の生活の両方がある、と感じている。

今回夢で訪れた場所も、現実の原宿とか新宿とかみたいに

「この前行ってきたんだけど相変わらず入り組んでたね。」

とか気軽に誰かと話し合えるような世の中になってきているということか。

ちなみに、夢で同じ場所を訪れたという人に会ったのは初めてかもしれない。

さらに、例の思わせぶりなセリフの声の主は一体何を象徴するのか?についても聞いてみたところ友人は一枚のカードを引いて見せてくれた。

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ビカー!!!

「今この時点では、その声の主が、その後印象的な出会い方をした方かどうかはまだ明かされていないですね、そう明かされていません。」

友人を通して得た情報によると、現時点で知る事ができたのはこの頼もしい二人組の天使たちとその声がリンクした、という事であった。

実際に夢の中で声を聞いたときも、テレパシックに脳内に響き渡るような聞こえ方だったので…あちらの世界、別次元の友人、ということになるのであろうか。何にせよ、私との出会いを待っていてくれた存在がいて、お互いに安心感を感じることができたのは自分にとって大きな出来事だったことに変わりはない。

さらにはそこでの体験を、この現実世界の友人とも共有する不思議な感覚。

「私」の暮らしている空間の多次元的な広がりを感じたのだった。

また何かの拍子に、母船ツアーに行けることを楽しみにしている。




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